謎の高速携帯を解明せよ!
日本の隣国・韓国には、日本ではまだ目撃されたことのない謎のデバイス・UMD(Unidentified Mysterious Device)が無数に存在するという。
そんな中、日本では未確認端末の高速電波携帯が発売されたという一通の手紙が編集部に飛び込んできた。その速度は3Gの10倍だという。
な、なんだってー!
にわかに信じられない噂だが、真相究明のため、我らがデジモノステーションが特別プロジェクトを組んだ! そう、DMR デジモノミステリー調査班だ!!
10月某日。
DMR特派員・タキは韓国に潜入した。
迎えに来たのは韓国の大手企業・LGエレクトロニクスのキム・ドンゴン氏(左)とキム・ヒチョル氏(右)の二人。「これから本物の高速スマートフォンをお見せしましょう」と、韓国人なのに日本語ペラペラの怪しい二人に案内されるがままに私はLGの工場に潜入した……。
「これが我が社が誇る最新のデジタルデバイスです」
怪しげなサングラスをかけさせられ、口外厳禁という約束付きでとある部屋に案内されるが、そこには謎のハイテク家電がズラリ! しかもその一部は家電なのにネットワーク機能を装備し、遠隔操作もできるのだという。ま、まさか、この組織(LG)はネットワークで全ての人を支配しようとしているのか?
そしてこれらの遠隔操作を一手に任されているのが、かのスマートフォンだという。
はっ!スマートフォン。
もしやこれを操るのが噂のミステリーケータイなのか? 通常の3倍ならぬ、通常の10倍の高速フォンだというのか!?
キム・ヒチョル氏「そうなんです。我々は極秘裏に次世代高速通信端末の開発を進めてました。2008年には世界初のLTEチップを開発し、2009年にはLTEとCDMAデモに成功。そして2010年には、世界初のLTE対応データ通信端末の提供をスタートしているんですよ」
キム・ドンゴン氏「実はLTEにおける特許は我が社が約79億ドル相当の特許を持ち、これは全体の23%を占めてます。他社の追随を許さない、圧倒的な数ですよ我が社は(クックックッ)。」
な、なんだってー!!
LTEは日本が中心だと思っていたのに、韓国LGのほうが先行していたなんて……。
キム・ヒチョル氏「つまりLTEを知り尽くす我々が、満を持して投入するLTE対応スマートフォンがこの『Optimus LTE』なんです」
で、でたー!
これがミステリーケータイ、いや、LTEスマートフォン『Optimus LTE』か!
こ、これは……。
CPUは1.5GHzのデュアルコアプロセッサ、
4.5インチの「IPS True HDディスプレイ」だと……。
これまでの日本のスマートフォンではシングルコアが主流なのに、
その倍のデュアルコア×デュアルチャンネル。
しかもiPhoneのRetinaディスプレイを上回る現存最高のIPS True HDディスプレイ。
329dpiは人間の目に見える解像度に限りなく近く、
たとえこれ以上高繊細なものがあっても認識できないと言われるレベルだ。
スペックでは全て最高峰を実現した、これぞまさにモンスター端末。
LG……なんてやつらだ。
キム・ヒチョル氏「驚くのはまだ早いですよ。最大の売りはLTE対応。我々のLTEは下り最大が75Mbps。これは3G通信の約10倍速くて、例えばMP3の曲を10曲ダウンロードするのに、3Gは30秒ですが、LTEなら4秒で完了するんです」
キム・ドンゴン氏「しかもキャリアが対応すれば理論的に100Mbpsも出ます。既に韓国ではソウルおよび主要都市でのLTEサービスを開始しており、来年春までには韓国全土に拡大する予定。そんな中でいち早く投入されたのがこのモデルなんですよ。だから『LTEといえばLG』と言っても過言ではないですよ。ぜひ日本でもこのフレーズを広めてください。(クックックッ)」
う、うそだろ……。日本ではLTEのデータ通信では始まっているが、LTE対応スマートフォンの発売はこれからだ。なのに、韓国では既にLTE対応のスマートフォンが市場に出回り、しかももう街中で使えるだと? そんなわけがない!うそだ! ではそれが使える証拠を見せてみろ!
そんな私を予想してたかのように、二人は既にサービスが始まっているソウルの中心街・ミョンドンへと自分を案内した。そしてそこでもまた目を疑うような光景が待っていた。
キム・ヒチョル氏「ここは我々と同じグループのキャリアであるLG U+と共同で用意した特設ブースです。そちらのスマートウーマンがお手伝いしますので、LTEによる高速通信を自由に体験して下さい」
【スピードテストの結果 下り】
3G=1.10Mbps
Wibro=3.41Mbps(韓国版WiMAX)
LTE=20Mbps
圧倒的ではないかLTEは!
キム・ドンゴン氏「まだ信じられないようでしたら端末をお貸し出ししますので、街中で自由に確かめてもいいですよ(クックックッ)。」
言われるがままに街中でLTEの電波が飛んでいるか確かめようとするが、むしろ圏外を探すほうが難しかったのである。韓国は 街中でもWi-Fiが飛び交っているが、それをも凌ぐ高速通信LTE。私にはもう反論する余力は残っていなかった……。これがLGの実力か? これがLTEの真相か? 端末とキャリアとサービスが一体になってこそ発揮できる最新・最先端の体験。それが未確認端末・UMDの正体なのか。
パク・ジョンウク氏「ようやくわかったようですね。LTEの豊富な経験とノウハウを持つLG電子が開発したLTEスマートフォンではなくてはならない状況があるんです」
だ、だれなんだこの人は……。
ふと周りを見渡すとキム・ヒチョル氏とキム・ドンゴン氏の姿が消えていた。聞けばLG本社にはそんな担当者など存在せず、キムという名前の人ならいくらでもいるという……。
そ、そんなバカな……。
あの日本語ペラペラの韓国人は誰だったのか?
そもそもこの調査依頼を出したのは誰だったのか?
高速携帯の真相は明らかになったものの、不可解な謎を残したまま空港へと向かったタキ特派員。
そして日本に着くや否や差出人不明の謎のメールが届いたのであった。
----------------------------------
『Optimus LTE L-01D』
12月、日本発売決定!
LTEといえばLG。
続きは日本で!
byダブルキム
--------------END-----------------
な、なんだってー!
おわり。