フジフイルムの『X-Pro1』がスゴイ!
相変わらずミラーレス一眼が欲しいデジカメ担当の増谷です。
昨年のデジカメ市場を引っ張っていた原動力は間違いなくミラーレス一眼の人気ですが、今年もその傾向は続きそうです。
その予感を確固たるものにするモデルがフジフイルムから発表されました。
その名は『FUJIFILM X-Pro1』。
「プロ」という名を与えられていることからわかるとおり、一眼レフカメラのプロ用機と呼ばれている機種に挑むような高機能を持ったモデルです。
▼『FUJIFILM X-Pro1』。実勢価格は本体のみが15万円。レンズキットは用意されず、後述する3本の単焦点レンズから用途に合わせて選ぶかたちになります。2月18日発売予定。
まず、特筆すべきことはその画質。
35mmフルサイズセンサー搭載機(いわゆるプロ用機)を超える画質を実現していると言われますが、これまでに作例写真などを見た限りでは、その言葉は大げさでも何でもないと感じました。
『X-Pro1』が搭載するイメージセンサーはフルサイズより小さい、APS-Cサイズですが、通常のデジカメのセンサーに付きもののローパスフィルターをなくすことで、フルサイズ機を超えると言われる解像感を実現しています。
このローパスフィルターとは「モアレ」と呼ばれる現象や、偽色を防ぐために搭載されているもの。
フジフイルムでは、センサーの配列などを見直すことで、このモアレや偽色を防ぎ、ローパスフィルターレスという構造を実現しました。
▼『X-Pro1』のために新たに設計された「X-Trans CMOS」のカラーフィルター配列。各色が非周期的に並ぶことで、モアレや偽色を防ぎ、ローパスフィルターレスを実現。
フジフイルムでは、このモデルのために、イメージセンサーだけでなくマウントも一から新設計しています。
その名も「Xマウント」。
ミラーレス一眼は、従来の一眼レフにあったミラーボックスを廃すことで、コンパクトなサイズを実現したことが魅力でしたが、このモデルではミラーボックスをなくすことを、高画質化に活用しています。
ミラーレス構造とすることで、画質を決める要素の1つであるレンズ後端とセンサーをギリギリまで近づけているのです。
そのためには、従来からあるマウントではなく、新たなマウントを作る必要があったとのこと。
フジフイルムの“本気”が伝わってくるエピソードです。
▼『XF18mm E2 R』レンズの後端。かなり後側にせり出し、センサーとの距離を縮めているのがわかります。
本体と同時に3本のレンズがリリースされますが、それらは全て単焦点。
1本でさまざまなアングルに対応するズームレンズに比べて、日常での使い勝手は劣る代わりに、描写力に優れるという単焦点レンズを採用することも画質へのこだわりが感じられる部分です。
▼本体と同時にリリースされる3本のレンズ。上から『XF18mm F2 R』(実勢価格:5万4800円)、『XF35mm F1.4 R』(実勢価格:5万4800円)、『XF60mm F2.4 R』(実勢価格:5万9800円)。
また、光学式と電子式を切り替えられる独自の「ハイブリッドマルチビューファインダー」も魅力の1つ。
光学式と電子式をワンタッチで切り替えられるだけでなく、光学式ファインダーではレンズ交換に合わせて、画角を2段階に切り替えられることができます。
アナログとデジタルが融合したような操作感は非常に面白く、ガジェット好きの心をくすぐります。
▼光学式でも画角の変化に対応したことで「マルチ」の名を与えられたファインダー。操作感も楽しい!
と、ここでは書ききれないほどの魅力と凄さを持った『X-Pro1』。
現在発売中のデジモノステーション Vol.120では、2Pのスクープ記事でレポートしています。
そして、現在鋭意制作中の次号デジモノステーション Vol.121(2月25日発売!)では、実際に作例撮影などを行なってのインプレッションを行ないます。(しかし、それでもページが足りない!と感じてしまうほど)
ぜひ、どちらも手にとってご覧下さい!