待望の折りたたみ型新作『ポメラ DM25』、さっそく使ってみた!
こんにちは。副編集長の岡部です。
さて、キングジムのデジタルメモ「ポメラ」と言えば、昨今の電子文具ブームを牽引する代表選手。
今月、その最新作『ポメラ DM25』が発売されました。
かく言う私も初代『DM10』を購入して以来、新製品が出るたびにテストし続けているれっきとした”ポメラニアン”。さっそく『DM25』も試してみました。
折りたたみ型の先代モデル『DM20』と並べてみると(左が『DM25』、右が『DM20』)。
スペック上では4mm薄くなり、重さも10g軽い360gに(電池は別)。持ち歩いて使うのが前提になるので、少しでも携帯性が高まるのはもちろん大歓迎ですが、体感的にはそこまで変わらないかな……というところ。
細かい部分だと、初代『DM10』から底面にあったスライドしてキーボードを支える固定アームがなくなりました。打鍵時にキーボードがたわまないか心配でしたが、以前とほとんど変わらない感覚でキーが打てることに安心。と言うか、いちいち固定アームを引き出す必要がなくなって良いです、これ。
『DM20』までは底面に固定アームがあり、それを引き出してキーボードを支えていた。
『DM25』では固定アームなしでもキーボードを支えられる機構になっている。
さらに、これが私としては一番のポイントだと思うのですが、折りたたみ型としては初となる「縦書き対応」。
え、それが一番の進化点?
と言われそうですが、そんなことはありません。“文章を書くための道具”である「ポメラ」にとってはコアな部分の進化です。
振り返れば先代『DM20』でも一行ごとの文字数が設定できる「フレーム表示設定」が追加されました(この機能は『DM25』にももちろん継承)。
これ、確かに「そんなのいる?」って人も多いと思いますが、細かな文字数指定をされて原稿を書くことが多いプロのライター、編集者からは「待ってました!」な機能なのです。「ポメラ」はそういう“ニッチだけど確実に響く層がいるよね”的な部分をしっかり押さえてくるから信頼できます。
そんなわけで、一行ごとの文字数設定×縦書き対応×折りたたみ機構という“鉄板”の組み合わせを実現した「DM25』。まるで私のためにオーダーメイドされたかのような……これは原稿書きが捗りますな。
さて、まさに折りたたみ型の正統進化形と言える本機ですが、やはり現状一番の悩みどころは先代モデル『DM20』とどちらを買うべきか、ということかと思います。『DM20』も引き続き販売されてるんですよね。
2013年3月18日現在の実勢価格は『DM25』が2万7000円程度、『DM20』が1万8000円程度です。その差は約9000円。これを見ると、それなら安い『DM20』で良いじゃん、と言いたくなる人も多いかと思いますが、これまた早計かと。
今まで長年「ポメラ」を使ってきて思うのは、その道具性。デジタルメモ、という文房具的ネーミング通り、“手になじみ、自分が扱いたいように扱うことができるか”という部分がすごく重要なんです。それだけに、ちょっとした不満点が致命的な扱いにくさにつながったりする。仕事に使うならなおさらでしょう。プロの道具選びに妥協という一語はないのです。というわけで、『DM25』、上記の縦書き機能が欲しい人なら、その価格差を超える価値が十分あると言えます。
……と書いてみて、自分が『DM25』を買うための言い訳を考えてるだけのように思えてきたな……。いやいや、それだけ完成度が高い、まさに現時点での決定版な製品ってことですよね。マジでおすすめです。