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公開40周年記念BD-BOX『仁義なき戦い』にハマる!

 [映画]

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急に暑くなりましたね、映画担当の鈴木です。
今月は時間が出来たので、とうとう開封しちゃいました。
「仁義なき戦い」ブルーレイボックス!!
久々にテンション上がりますけんのう。

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学生時代にDVDで観た時には、
早口でまくしたてる広島弁についていけず、
思わず“字幕機能”を探してしまったり、
抗争関係が複雑すぎて混乱しながらも、
画面からほとばしる暴力&罵声&血しぶきに
ただただ圧倒されるばかりでしたが、
大人になって観ると、ますます面白いです、はい。
なんて言うか、今の時代にはないエネルギーで、
観ると体温が2℃くらい上がりそうになる。

今年はじめ、タランティーノ監督が『ジャンゴ』公開で来日した際、
敬愛する深作監督『仁義なき戦い』の仁義を、本作の中でも描いた
と熱弁していたけど、改めて、世界に誇る深作欣二監督のすごさがわかります。

今回思ったのは、ヤクザ映画っていうより、
むしろ青春映画だったんだなあということ。

暴力と罵声がものすごい勢いで画面から溢れてきますが、
暴力性がカラッと突き抜けてる。
思わず「殺し過ぎだよ!」と突っ込みたくなるけど、
秩序が破壊された戦後日本の闇市から這い上がって、
泥臭い本音を吐き、身体ごとぶつかりあう男、
いや漢たちの姿とエネルギーがとにかく新鮮で、ぐいぐい魅せられてしまう。
時には親分に向かって「神輿が勝手に歩ける言うんなら、
歩いてみないや!」と楯突く格好よさ。
そして人情の押し売りをしない、抑えめの渋い演出に、
菅原文太が良く映えています。

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聞き慣れない業界隠語の数々や、
腕を切って互いの血を舐め合う兄弟盃の場面、
調子のいい(そして若い!)田中邦衛のおかしみ、
面子にこだわる男たちの横で
しれっとしたたかに生きる女たち……などなど
画的にも、おいしい場面の連続です。

それに反して、2作目の『広島戦争篇』では、
戦争に“間に合わなかった”若者世代のくすぶった焦燥感と
持て余したエネルギーを狂気とともに演じる北大路欣也と千葉真一の怪演ぶり、
そして2人の演技合戦が見もの。
その血で血を洗う抗争劇の背景に見えるのは、
広島の原爆ドームだったりするのも、
国家と個人の暴力を描こうとする製作陣の熱量が伝わってくる。
そもそも、当時まだ問題となっていた実際の事件と実在するヤクザをモデルに映画を作ったというだけでも、
深作監督のみならず、脚本家やプロデューサー等、
スタッフの尋常ではない気概を感じます。

そして俳優陣は、日本映画界を代表するスターが勢揃いした、日本版アベンジャーズ状態。
すっかり好好爺のイメーが着いちゃった松方弘樹の三白眼の怖さと鋭さは、
若い人にも観てほしいなあと思う。
(遺影の写真までサングラス姿なのは、さすがに失笑してしまいましたが)
梶芽衣子の美しさにもくらくらです。

カメラワークも斬新で、「おお!」と唸りたくなるシーンが多かったなあ。
臨場感を煽る手持ちカメラの撮影なので、見にくい場面もありますが、
カメラがぐらぐらしてるのに、見せるべき対象者を絶対に外さない、
絶妙かつ斬新な構図にぐっときました。
そして、画面が隅々まで濃厚な上、「ついてこれない奴は知らん」と言うかのようなスピード感!

ただ、誰もが知っている主題曲の「ちゃらら~、ちゃららー!」は、
バラエティ番組で使われすぎてしまって、
今やギャグにしか聴こえない世代に生まれたことが、本当に悔やまれます……。
リアルタイムで、劇場で観て、素直にしびれたかったなあ。
歴史に残る日本映画の名作だけに、ぜひブルーレイボックスの特典映像まで
たくさんの人に観てほしいです。
観てつかぁさい。のう?
(※にわか広島弁を話したくなる後遺症が残りました)

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『仁義なき戦い ブルーレイボックス』
発売中 3万1290円 東映ビデオ
監督 深作欣二
原作 飯千晃一
出演 菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫、北大路欣也、千葉真一 ほか

http://www.toei-video.co.jp/BD/jingi.html


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