斬新過ぎるレンズカメラについて
副編・石田です。
連日の発表ラッシュが続いていますが、今秋の新製品はワクワクするアイテムがいっぱいですね~。
中でも、ソニーが発売する新ジャンル「レンズカメラ」こと、『サイバーショット DSC-QX100/QX10』には多くの注目が集まっています。実際、締め切り間際の編集部にも発表直後の製品が来ましたが、まぁ、人がたくさん寄ってくること。にわかにモテ期が到来しましたよ(あ! ボクじゃないですね……)。
サイバーショット DSC-QX100
実勢価格:5万4980円 10月25日発売
サイバーショット DSC-QX10
実勢価格:2万4980円 10月25日発売
さて、そんな『サイバーショット DSC-QX100/QX10』を触って私なりに感じたことを少しお話ししておきます。
ご承知かと思いますが、本機最大の特長はアプリとWi-Fiを接着剤としてスマホとガッチャンコ(合体)すること。レンズカメラというぐらいですから、本体はこんなスタイルをしているんですね。
そう! 従来のデジカメには必ずあった、ファインダーもしくはモニタがない!
この部分をスマホに託すことで、新しい撮影スタイルを提案しています。
しかも、前述の通りスマホとはWi-Fi接続なのでこんな撮り方ができます。
う~ん、斬新!
ちなみに、このカメラにはレンズ、センサー、映像エンジン、シャッターボタン、ズームスイッチに加えて、記録メディアスロットもあるので、本機だけでも撮影は可能なんです。
その状態で使ったカメラマンさんが仰っていたのは、ノーファインダー撮影で面白い画が撮れるかもしれないね、とのこと。
なるほど、相手にカメラを意識させずに、
自然な表情を写真におさえるのにはいい手かもしれない!
その上で、スマホと合体させた時の持ち方としては、いろいろ試した結果、やはりこのスタイルがしっくり来ました。一眼カメラを片手で持つような感じですね。
ちなみに、この状態の時、スマホモニタ上にもシャッターボタンやズームボタンは表示されますが、そこはメカに任せた方が確実に操作できると感じました。
▲ここにシャッターボタンとズームスイッチを装備。
ことコンパクトカメラに関しては、市場の一部をスマホに取られてしまっている昨今。各メーカーいろいろな形でスマホとの共存を提案してきましたが、本機が目指すところは、おそらく“共存共栄”。
お互いの欠点や弱点を補い合って、価値を高めていこう! という発想。
一見するとキワモノに分類されがちですが、『サイバーショット DSC-QX100/QX10』はなかなか理にかなった製品だと感じました。
もちろん、アプリの使用感や撮影機能に関して、もっと精度や機能を求めたい部分もありますが、とりあえず、この新スタイルを世間がどう受け止めるのか、注目していきたいです!
そして、デジモノステーション 11月号(9月25日発売)では、早速レビューを含めた詳細情報を巻頭スクープで展開してますので、是非ご一読ください!
オリンパスから新「OM-D」が発表!
何となく秋めいた気候になってきましたね。
カメラ担当の増谷です。
直近のカメラの話題と言えば、オリンパスから発表された新しい『OM-D E-M1』でしょう。
オリンパスのフラッグシップ機となるこのモデル、注目を集めるのは、ミラーレスでありながら同社のフォーサーズシステムを使った一眼レフである「E」シリーズを統合したことです。
マウントアダプタを介してフォーサーズシステムのレンズを装着すれば、そのレンズの機能をフルにいかすことができます。
オリンパス
OLYMPUS OM-D E-M1
実勢価格:14万4800円【ボディ】、16万9800円【12-50mm EZレンズキット】、12万9800円【12-40 F2.8レンズキット】
いわば、ミラーレスの「OM-D」シリーズが一眼レフの「E」シリーズの役割も引き受けるということ。
いずれはミラーレスが一眼レフを統合するという話は以前からありましたが、オリンパスはそれをいち早く展開した、ということ。
▼「E」シリーズ向けのフォーサーズレンズを装着しても、AF等の性能をフルに発揮することができます。
コンパクトなボディで一眼レフに匹敵する画質を実現している同社のミラーレスですが、一眼レフの方が優位な点として、動く被写体の追従性に優れた位相差AFが使えることと、被写体をしっかり捉えることができる光学ファインダーを搭載していることが挙げられていました。
今回、『OM-D E-M1』が一眼レフの「E」シリーズを統合できた理由としては、センサー面に位相差AFを埋め込む像面位相差AFの進化によって、「E」シリーズと同等のAF速度をフォーサーズレンズで実現できたこと、そして、内蔵されるEVFがフルサイズの一眼レフ機並みに大型化され、236万画素というフルHDを超える解像度を実現したことが大きいとのこと。
言葉を替えればデジタルベースの技術が、アナログベースの一眼レフの技術に追い付いてきたとも言えると思います。
とは言え、同社のフラッグシップであった「E」シリーズの開発を中断し、ミラーレスに統合するという過程にはどんな経緯があったのか?
その決断の背景を含め、9月25日発売の『デジモノステーション』では、弊誌編集長の八島がオリンパスイメージングの社長である小川治男氏にズバッと聞いておりますので、ぜひ誌面でご覧ください。
もちろん、『OM-D E-M1』の全貌についても、バッチリ紹介しておりますので発売日をお楽しみに!
秋のデジカメ、気になる新製品
なんだか急に秋めいた気候になってきましたね。
カメラ担当の増谷です。
秋の訪れとともに、デジカメの新製品発表ラッシュが始まってきました。
今回は、その中から個人的にちょっと気になるコンパクトモデルをピックアップしたいと思います。
ユニークな機構を搭載してきたのが、ニコンの『COOLPIX S6600』。
コンパクトモデルながら、バリアングル式の液晶を採用しています。
撮影アングルの自由度を飛躍的に高める機構で、画面を前に向けて自分撮りにも活用できます。
ニコン
COOLPIX S6600
実勢価格:2万9800円
▼バリアングル式の液晶を搭載しながら、ボディはコンパクトにまとまっています。
ユニークなのは、自分撮りの際にジェスチャーでカメラを操作できること。
カメラに向かって手をかざし、その手を四隅のアイコンに持って行くことで静止画や動画の撮影(3秒後にシャッターが切れます)、ズームの操作ができます。
操作可能な範囲はカメラから2mまで。
これなら、離れた位置からズームアップしてから撮影なんて操作もスムーズにできます。
バリアングル液晶をコンパクトの使われ方に合わせてアレンジしている点がすばらしいと思いました。
▼こうやってかざした手を四隅のアイコンに持って行けば操作が可能。
もう1台、気になるのが高級コンパクトの人気モデルであるキヤノンの「PowerShot S」シリーズの最新モデル『PowerShot S120』。
1/1.7型サイズのCMOSセンサーをコンパクトなボディに搭載したモデルですが、レンズの開放値が従来モデル『S110』のF2.0からF1.8と明るくなり、映像エンジンも「DIGIC 6」となって、さらに画質をブラッシュアップしています。
キヤノン
PowerShot S120
実勢価格:4万9980円
9月中旬発売予定
個人的に気になるのは、AF速度が約0.1秒と『S110』の約半分となっていることと、連写速度が12.1コマ/秒と高速化していること。
こういうコンパクトモデルは画質も大切ですが、シャッターチャンスを逃さずサクサク撮れるスピード感も大事だと思いますので、その点が強化されているのがグッときますね。
そのほか、三脚に固定してモードを選ぶだけで星空や星の軌跡、インターバル動画などを撮影できる3種類の「星空モード」を搭載している点も気になります。
これまでなら一眼レフカメラを用意し、細かい設定をする必要があった星空の撮影が、コンパクトカメラでモードを選ぶだけで撮れるようになったのはスゴイことだと思います。
また、「PowerShot S」シリーズには『S120』の下位モデル『PowerShot S200』も追加されました。
こちらはセンサーが1/1.7型サイズのCCDで、レンズはF2.0~の5倍ズームを搭載しています。
高画質なモデルを手軽に導入したいというユーザーにはうってつけのモデルだと思います。
キヤノン
PowerShot S200
実勢価格:3万4980円
9月中旬発売予定
デジカメ秋商戦は始まったばかりですが、早くも気になるモデルがいくつも発表されています。
今年もデジカメの新製品から目が離せそうにありません。
その辺の情報は、『デジモノステーション』本誌でもガッチリお伝えしていきますのでよろしくお願いいたします。
今回紹介した製品につきましては、現在発売中の本誌でも紹介しています。
詳細はぜひ書店にて!
欲しくなるデジカメがいっぱい……
ご無沙汰してます。
デジカメ担当の増谷です。
ちょっと目を離していた間に、魅力的なデジカメが続々登場していますね。
まず、フジフイルムからは「X」シリーズのレンズ交換カメラとしては最小・最軽量となる『FUJIFILM X-M1』が発表されています。
解像感に定評のあるローパスレスの「X-Trans CMOSセンサー」はそのままに、ファインダーを非搭載とすることでコンパクト化と軽量化をはたしている点が魅力です。
FUJIFILM X-M1
7月27日発売
実勢価格:7万4800円【ボディ】、8万4800円【レンズキット】、9万9800円【ダブルレンズキット】
最近増えてきたローパスレスセンサーの走りとも言える「X」シリーズ。
その画質の良さは魅力ですが、兄弟モデルの『X-Pro1』や『X-E1』はミラーレスとしてはやや大柄でしたから、コンパクトなモデルの登場を歓迎している人は多いのではないでしょうか?
かくいう僕もその1人。
コンパクト化しながら液晶がチルト式になっているのもいいですね。
個人的にはダブルレンズキットで10万円を切る価格も魅力的です。
ソニーからは高級コンパクト「RX」シリーズのバージョンアップモデルが2機種リリースされています。
1.0型センサーを搭載した『サイバーショットDSC-RX100M2』は前モデルの『DSC-RX100』からセンサーを裏面照射型CMOSとし、暗所での撮影をさらに強化したほか、チルト式モニタやホットシュー、Wi-Fi、NFC機能などを追加したモデル。
さらに35mmフルサイズセンサーを搭載した『DSC-RX1』には、ローパスフィルターを取り除くことでさらに解像感を高めたモデル『DSC-RX1R』が追加されています。
どちらも気になるモデルですが、その辺りは7月25日発売の『デジモノステーション』でがっちり紹介しておりますので、発売をお待ちください。
ソニー サイバーショットDSC-RX100M2
実勢価格:7万4980円
ソニー サイバーショットDSC-RX1R
実勢価格:24万8000円
個人的に一番気になっているのは、キヤノンからリリースされた一眼レフ『EOS 70D』。
「EOS Kiss」シリーズの1つ上のクラスにあたる機種で、Kissユーザーとしてはちょっと憧れるモデルなわけです。
今回のモデルチェンジでの最大の進化点は、「デュアルピクセルCMOS AF」と呼ばれる斬新な撮像面位相差AF機構を採用したことにより、ライブビュー撮影時のAF速度を高速化したこと。
一眼レフカメラの欠点は、ライブビューで撮影した際のAFが遅いことでしたが、この機構の採用でその点が劇的に速くなっていました。
テスト機で触ってみて、ちょっと感動するほど。
まあ、動くものを撮るなど、AF速度が気になる時はファインダーで撮ればいいという声もありますが、例えば子どもを撮る際など、ライブビューで撮ろうとしたら急に動いちゃった、みたいなシーンもあるわけで、やはりAFは速いに越したことはないのです。
特に最近のミラーレスのタッチシャッターの速さなどに慣れてしまうと。
キヤノン EOS 70D
8月29日発売
実勢価格:12万9800円【ボディ】、13万9800円【18-55 IS STMレンズキット】、16万9800円【18-135 IS STMレンズキット】
『EOS 70D』はタッチシャッターも画面の隅の方までしっかり使えるし、ピントも高速で満足行く仕上がり。
それ以外にも、連写速度が速くなっていたり、画素数やISO感度なども向上していたりと中級機らしい充実したスペックです。
う~ん。かなり本気で欲しくなってしまう……。
「デュアルピクセルCMOS AF」の詳しい解説や、細かい進化点については、こちらも7月25日発売の『デジモノステーション』で紹介してますので、お楽しみに!
ライカからもAPS-Cセンサー搭載『LEICA X VARIO』が登場!
どもども、デジカメ担当の加藤です。
いま、APS-Cセンサーを搭載したコンパクトデジカメが熱いですね!
シグマ「DP」シリーズやフジフイルム「X100」シリーズの先行組はもちろん、2013年に入ってからはニコン『COOLPIX A』、さらにはリコー『GR』まで登場し、まさに「APS-Cコンデジ百花繚乱!」と言っていいでしょう。
そして本日(日本時間6月12日)、あのライカから『LEICA X VARIO』が発表されました!
これまでもライカには、35mm相当の単焦点レンズとAPS-Cセンサーを搭載したコンパクトデジカメ「LEICA X」シリーズが登場していましたが、今回の『LEICA X VARIO』はズームレンズを搭載しています。
▲5月からライカの公式サイトで「All about the Mini "M"」というティザー広告が掲載され、熱狂的なライカ愛好家の間では「MマウントのAPS-Cセンサー搭載カメラか?」「マイクロフォーサーズ準拠のレンズ交換式カメラを希望!」「フルサイズセンサーを搭載したコンパクトカメラに違いない!」などと噂が飛び交いました。
▲『LEICA X VARIO』の外観。同じくAPS-Cサイズのセンサーを搭載した同社のコンパクトカメラ『LEICA X2』に似たデザインです。センサーサイズがAPS-Cゆえ、レンズも大ぶり。ソニーやパナソニックの電動ズームレンズのように沈胴式のレンズだったら良かったのに……。
▲ズームレンズは固定式の『ライカ・バリオ・エルマーf3.5-6.4/18-46mm ASPH.』を採用。35mmフイルム換算で28~70mm相当なので、標準ズームレンズとして幅広いシチュエーションで使えます。がしかし、正直なところ、無難すぎて面白味に欠けますね。ライカゆえにもっと尖ったスペックを期待していました。
▲同社のレンジファインダーカメラ『LEICA M』や『LEICA X2』向けの外付け電子ビューファインダー『LEICA EVF2』も装着可能。液晶は約140万ドット、上90度までチルトできる。
▲RAW記録にももちろん対応。アドビシステムズが提唱するRAWデータの標準フォーマット「DNG」形式を採用しているせいか、同社のRAW現像ソフト『Lightroom』が付属する(専用サイトからダウンロード)。
直販価格はなんと34万1250円。やすやすと手が出せる価格ではありませんね……。しかし、各社から大判センサーを積んだコンパクトカメラが続々と登場する今の流れ、いちカメラマニアとしてはうれしいばかり。昨年はフルサイズ機で盛り上がりましたが、今年は高級コンパクトカメラの一年になりそう。下半期の動向にも期待せずにはいられません!
<スペック>
サイズ:W133×H73×D95mm 重量:628g 撮像素子:APS-CサイズCMOS 有効画素数:1620万画素 焦点距離(35mmフイルム換算値):28~70mm相当 開放F値:F3.5~6.4 手ぶれ補正機構:なし モニタ:3.0型(約92.1万ドット) 最高感度:ISO12500 動画:1920ラ1080(フルHD) 記録媒体:SDXC、SDHC、SD
<URL>
http://jp.leica-camera.com/photography/compact_cameras/x_vario/
タグ:ライカ LEICA X VARIO