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納得のピクサークオリティ! 映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の増殖が止まらない件

 [映画]

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こんにちは。映画担当の鈴木です。
夏休みにぴったり!の映画と言えば、
子供から大人まで楽しめるピクサーの新作『モンスターズ・ユニバーシティ』でしょう。

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前作『モンスターズ・インク』から、なーんと12年ぶりの待望の新作!
劇場公開初日は、全国映画動員ランキングで初登場第1位を飾り、
興行収入は約8億5000万円と、今年公開作品の中で最高のオープニング成績だそうです。

……というのも、納得のクオリティと面白さ。

もうご覧になっている方も多いと思いますが、
お話は、前作『モンスターズ・インク』でモンスター界最強の"怖がらせ屋"として息の合ったコンビを見せたマイクとサリーが、
学生時代にどのようにして出会いタッグを組むことになったのか……を描いた、青春映画です。


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「えっ、モンスターの世界まで行っても、大学があって学歴社会があるなんて……。
アニメなのに、すごい現実的だな…(苦笑)」と思わず突っ込みたくなりましたが、内容はさらにハード。

『努力×友情→成功』という、80年代のスポ根アニメ方程式に懐かしさを感じて胸キュン(©本誌安川デスク)なんですが、
「あきらめなければ、絶対に夢は叶うんだぁぁぁ!(炎)」っていう精神論で雑に押し切るファンタジーさは一切なく、
結果的に努力だけでは乗り越えられない壁があることや、社会の理不尽さ、一人の人間の能力と限界…という
現実の厳しさを容赦なく描き切っている上で、「それでも大切なものは何か」をテーマにしている点に好感が持てます。
"子供向け"ではあるけれど、“子供騙し”な話じゃないから、大人も満足できますよ。

それ以上に「さすがピクサー!」と拍手したい納得のクオリティなんですが、
グッズ&コラボ商品の半端ない展開と増殖ぶりに、感嘆しています。

ユニクロでは、コラボTシャツを展開。キュートです。
(これ、女性モノがあったら、ほしい~)
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http://www.uniqlo.com/jp/nes/topics/2013051702/

zoffメガネは、サブリミナルっぽい、さり気ないデザインに。
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http://www.zoff.co.jp/sp/monsters-university/

アメリカで売られてる玩具。
手回しハンドルで、フィギュアの上からスライムをかける...という、謎の遊び。
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http://www.smythstoys.com/monsters-university-1229sc/monsters-uni-slime-machine-with-canister-126847itm.aspx

そしてそして、ファミリーマートでは8月13日から、サリーとマイクの肉まんが全国で発売されることに!
サリー(青色)はしょうゆ味で、
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マイク(緑色)は塩味(各190円)だそう。
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ともに、合成着色料は使用してないので、お子さまにも安心ですね♪


さらに胸キュンだったのは、
シネコン「新宿バルト9」で展示されている『日本の伝統工芸品展 × モンスターズ・ユニバーシティ』(8月9日まで開催)。
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日本各地の伝統工芸職人とのコラボレーションで生まれた作品の数々が展示されているのですが、
加賀友禅の着物(石川県)になっていたり、サリーとマイクが赤べコに(福島県)なっていたり....
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なまはげ(秋田県)になっていたり....(怖っ)
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伝統こけし(宮城県)にも変身!
かーわいい~。VIVA クール・ジャパン!!
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アニメ作品で、ここまでキャラクターの商品展開を自由にさせている作品もなかなかないし、
メディアミックスとしても、どこまで効果を波及させていくのか、楽しみです。

そして、明日発売の『デジモノステーション vol.138』エンタメページでは、
連載『しょこたんのアニメは人類をつなぐ!』で、モンスターズ・ユニバーシティを取り上げています。

主演のサリー&マイクの、日本語吹き替えを担当した“石ちゃん”こと石塚英彦さんと爆笑問題の田中裕二さんとの
スペシャル三者対談を掲載中!

ギザ面白い対談なので、必読ですよ♪


映画『モンスターズ・ユニバーシティ』2D・3D全国公開中
監督:ダン・スキャンロン
声の出演:ビリー・クリスタル、ジョン・グッドマン
日本語吹替:石塚英彦(ホンジャマカ)、田中裕二(爆笑問題)
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
http://www.disney.co.jp/monsters-university/home.html

©2013 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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安川達也のエンタメ日誌~ブルース・スプリングスティーン

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7月23日(火)全世界で一斉公開される
ブルース・スプリングスティーンの
ドキュメンタリー映画
『SPRINGSTEEN & I』を
ひと足はやく試写体験させてもらった。

スプリングスティーンのファンによって
ファンのために作られた作品
と言ったほうが正しいかもしれない。

世界中のスプリングスティーン大ファンから寄せられた
彼への熱い想いを各々表現したプライベート映像。
作品公認したスプリングスティーン・チームから
提供された未発表ライヴ、記録映像。
この2つの素材を活かしながら
『ブレードランナー』(1982年)
『グラディエーター』(2000年)を手がけた
リドリー・スコット監督が製作総指揮、
ドキュメンタリー映画として完成させた。

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デビュー間もない頃のブルース・スプリングスティーン。
(映画『SPRINGSTEEN & I』とは関係ありません)

『アズベリー・パークからの挨拶』(1973年)でデビュー。
『明日なき暴走』(1975年)でアメリカを代表する
ロッカーとなったスプリングスティーン。
“たかが30年”のファン歴の僕は、
「80年代スプリングスティーン世代」
「BORN IN THE U.S.A.世代」として
いつまで経っても諸先輩愛好家の方々からは
「第2世代」扱いを受けてきたのだが、
本作はそんなコンプレックスをスクリーンの中で
痛快なまでに払拭させてくれたことが嬉しい。
時代や世代には関係なくスプリングスティーンの
ファンでいたことが心から誇りに思える124分だった。

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 ボーン・イン・ザ・U.S.A.ツアーより
(映画『SPRINGSTEEN & I』とは関係のない写真)

今まで観たことがなかった未発表映像の
圧倒的な演奏に身震いし、
終盤に訪れる感動的な“出逢い”に正直涙が止まらない。
まるで自分自身がスプリングスティーンに
ハグされていると錯覚する不思議な体験もさせてくれた。

劇中で世界中のファンが各々にこたえる
スプリングスティーンのスリーワーズ。
僕にとっては「信頼」「絆」「友情」を再確認。

2013年夏、42歳。
僕はこれからも
スプリングスティーンの音楽と共に生きていくだろうし、
彼を信じ続けていくことを確信。
スプリングスティーン & 僕。

さて。
7月23日(火)一夜限りの上映!
スプリングスティーン・ファンは
絶対に見逃さないように。
僕も23日(火)夜は、
イオンシネマ劇場でもう一回泣きます。

あ、本編エンドロールが終わっても
絶対に席を立ってはいけません!
ここからがスンゴいことになっていますから。
Because the Night!

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『SPRINGSTEEN & I』
2013年7月23日(火)19:30
 全国イオンシネマ・21劇場で一斉公開!
(上映時間:124分)

映画『SPRINGSTEEN & I』日本公式HP
http://www.aeoncinema.com/springsteen/

映画『SPRINGSTEEN & I』世界共通公式HP
http://www.springsteenandi.com/


【映画『SPRINGSTEEN & I』とは全く関係のない 安川達也のエンタメ日誌特典Blog】

ブルース・スプリングスティーン・ファンの聖地
アメリカ ニュージャージー州アズベリー・パークの写真記
撮影:安川達也

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 1995年冬

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 1999年夏

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 1999年夏

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2002年夏

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2002年夏

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 2005年秋

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 2005年秋







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大人の男性にこそ響く、ジブリ新作映画『風立ちぬ』

 [映画]

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映画担当の鈴木です。
みなさん夏バテしてませんか。

今日は、映画業界で、この夏一番の話題、
ジブリ最新作『風立ちぬ』についてです。
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何がそんなに話題なのかというと……

宮崎駿監督が約5年かけた渾身の新作!

ジブリ作品としては、初のキスシーン&恋愛描写も!!

戦闘機や乗り物の効果音を人間の声で作ったという斬新すぎる試み!

……と話題性がてんこもりなのです。

そして、
「エヴァの庵野監督が、主演に抜擢、声優として参加してる!!」という話題も。

「どんな作品なんだろう?」と期待と不安半分ずつだったのですが、
行ってきました! 完成披露記者会見&試写会。
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今回、恋愛ドラマも正面から描いているということもあって
観る前は、「女性向けかな?」と思ったのですが、
観た後は、「これは“大人の男性”にこそ、身にしみるんだろうなぁ」としみじみ思いました。
もちろん、お子さんが見ても楽しめる作りで、ファミリーで楽しめる作品に仕上がっているのが、
さすがジブリ映画だなと思うところ。
でもきっと『精神年齢がR18』以上の男性にこそ、
もっとも身にしみる作品だと思います。

主人公は、ゼロ戦設計者として世界的に知られる堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄という実在した2人の男性をモデルに生まれた、青年技師・二郎。舞台は、関東大地震、貧困と不景気、そして戦争へと向かっていく1920年~1940代、激動の日本。その時代を、一人の青年がいかに生きぬいたのか。
そして薄幸の少女・菜穂子との恋愛ドラマを描いた感動作です。

もともと、宮崎監督が模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」で連載していた漫画が原作だとか。
鈴木敏夫プロデューサーが「これを次回作にしませんか」と宮崎監督に提案したのがきっかけだったようでしたが、はじめは無下に却下されたとか(!)。
宮崎監督は、アニメーション作品は、基本的に、子供に寄り添った作品づくりをすべきという信念があったからそうです。
そんな宮崎監督を、鈴木さんは「戦闘機は大好きだけど、戦争は大嫌いな矛盾の人」と形容しています。
(そこに目を付けて、作品を作らせちゃうって、さすが敏腕プロデューサー!)

しかも、映画制作がスタートして、ユーミンの『ひこうき雲』を改めて聴き直した鈴木さんと宮崎監督が、あまりにぴったりとその世界観が重なるのに共感して、「ぜひ主題歌に」と即決。
その後、鈴木さんは、ユーミンとの別のイベントで同席した際に、
そこで“公開オファー”をして、既成事実を取り付けてしまったのだとか。
そのユーミン様をもって、記者会見で「すごく嬉しくて鳥肌が立ちました。この時のために作ったのかなって。公開オファーは、(プロデューサーとして)さすがだなと思いましたね(笑)」と言わしめたほど。

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▲「ラストで嗚咽しました」とユーミン様。

完全披露記者会見は、先月末、ジブリのオフィスで行われました。
登壇者は、宮崎監督、ユーミン様、そして庵野監督。
ひょうひょうとした庵野監督と宮崎監督のかけあいがおかしくて、1時間半、あっという間でした。
じーんとしたのは、2人の程よい距離感ある師弟関係が垣間見れたこと。

もともと宮崎監督の『風の谷のナウシカ』(84)で、巨神兵の原画を担当していた庵野監督。
「宮さんには、いろいろと教えていただいた。それが僕にとっての全てです。 絵コンテの描き方とか、わざわざ呼びつけて、教えてくれるんですよ。普通はあまりそんなことはしないので嬉しかった。超える超えないとかは別として、アニメーションは、映画とは、こういうふうに作るんだという見本を示してくれた人。師匠だと思っています」ときっぱり。

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▲個性的な声で主人公を演じた庵野秀明監督

それに対して宮崎監督は、
主演を庵野監督に起用した理由を尋ねられると、
「現代で一番傷つきながら生きてる男だからね。主演を庵野にやってもらって、本当によかった」と庵野監督の真正直な生き方が決め手になったことを説明し、感謝の意を示していました。

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▲御年72才だが、まだまだ現役の宮崎駿監督

そのやりとりに「いいなあ」と胸打たれました。
昔と違って今は、技術の伝承や、人を育てることが希薄になった時代だと思うのです。
雇用形態も変わったし、企業の中でじっくりと人を育てることが少なくなり、お互い尊敬しつつも、共に遠くを見て、大きなものを目指せる師弟関係って、なんてステキで貴重なんだ、と。

劇中でも、主人公の二郎が憧れた人物、イタリアの設計士カプロー二氏との時空を越えた友情関係が描かれますが、なんだか、宮崎監督と庵野監督の関係にも重なって見えてくるかのようでした。

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▲イタリアの設計士カプロー二氏

映画は、困難な時代を生き抜くこと、それでも夢と目標に没頭すること、愛する人と支え合うこと……などいくつかの大きなテーマが描かれていますが、私がもっとも胸を打たれたのは、宮崎監督のこうした次世代へのメッセージでした。

宮崎監督は、こう話していました。

「人の創作的期間は約10年しかないと思っています。
その時に没頭して、一生懸命生きるしかない。
簡単には言いたくないが、“力を尽くして生きよ”ということです。」


「映画の中で、そこに生きる人たちの時間は、非常に切迫しています。これからますます、そういう時代になると思います。」
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映画『風立ちぬ』は、そうした宮崎監督の想いが詰まっている作品です。

本編に関しては、とにかく劇場で観てほしい!の一言に尽きます。
私は、記者会見の後、あの4分間の予告を観た時に
不覚にも嗚咽するくらい号泣して、
めちゃくちゃ恥ずかしい思いをしたということもあり、
あまり冷静に語れないのですが……(編集者失格)
一人でも多くの人に観てほしいなあと思います。

そして、白眉は、ジブリ作品初のキスシーン!
二郎と菜穂子の恋愛描写は、
あまりの瑞々しさと初々しさに、悶絶&卒倒しますよ!!
心が渇いてる大人ほど、その破壊力は高いでしょう(笑)
庵野監督じゃないけど「72歳で、こんな作品を作れるなんて
(宮崎監督は)やっぱりすごい!と感動しました」。

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8月25日発売号『デジモノステーション vol.138』では、
特集ページを掲載予定です。
映画評論家の賀来タクトさんのレビューとともに、
“映画『風立ちぬ』がもっとわかる、本&CDガイド”付き!
ぜひぜひ、読んでから劇場に行ってみてくださいね。

映画『風立ちぬ』(2013年/日本/126分)
7月20日より、全国ロードショー
配給=東宝
監督・脚本・原作:宮崎駿
音楽 久石譲
主題歌 「ひこうき雲」荒井由美 (EMI Records Japan)
声 庵野秀明、滝本美織 ほか
http://kazetachinu.jp/

[コピーライト]2013 二馬力 GNDHDDTK


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怒濤の韓国超大作映画!!『10人の泥棒たち』

 [映画]

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梅雨らしくなりましたね、映画担当の鈴木です。
今月はビバ☆韓国映画祭!とも言えるほどに韓国発の話題作の劇場公開が目白押しなのですが、
その中でもおすすめしたいのが、超娯楽大作『10人の泥棒たち』です。

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「韓流映画って、恋愛&お涙頂戴モノでしょ?」とアレルギー反応を起こしちゃう方もいると思いますが、
私が言うまでもなく、アクションや戦争映画などハード系韓国映画のクオリティって、びっくりするくらい高いんですよね…

……と、韓国映画の凄さに開眼した映画と言えば、
分断国家をテーマにした『シュリ』(99)、『JSA』(2000)、そして恋愛映画『猟奇的な彼女』(01)。

この3作品を日本に広めた仕掛け人である(株)ライブ・ビューイング・ジャパンの代表取締役会長・大里洋吉氏が見初めて配給する新作、
かつ、韓国映画史上最高の観客動員数を記録したらしいと聞いた私は、
「絶っ対に観なくては!」と勢い勇んで行ってきました、TOHOシネマズ六本木へ。


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そこはかとなく立ち上る悪人臭。

舞台はマカオのカジノ。プロの凄腕の窃盗人が集まり、世界に一つしかない幻のダイヤ強奪を狙うクライム・アクション。
面白いのは窃盗団が、韓国と中国から寄せ集められた混合チームで、“仲良しグループ”じゃないところ。
仲間同士のすれ違いや大人な恋愛のもつれが、完璧だった計画を狂わせ、疑心暗鬼が広がって、それぞれが出し抜きをはかり始める。
観客は、「最後に笑う泥棒は誰か?」という頭脳戦を突きつけられます。
最後の最後まで全く結末が読めないほど入念に練られたシナリオとトリック、複数の人間関係が入り乱れるので、
週末朝イチの寝ぼけた状態で観ると若干混乱しますが(→私ですが…)
俳優の魅力は爆発だし、華麗な盗みのテクニックの数々、
ビルの壁面を駆け抜ける生身のワイヤーアクションの凄さで、一気に引きずり込まれます!

なーんと言っても、『猟奇的な彼女』のヒロイン、チョン・ジヒョンがカッコ可愛いったら!!
冒頭から「あらあら、ステキな大人の女性になったのね~」と"親戚のおばさん目線"で観ていると、
艶やか&鮮やかなワイヤーアクションを披露、婚約者が所有する博物館級の美術品をあっさり盗む、いい仕事を魅せてくれる。
際どいお色気とお茶目なコメディエンヌな魅力で、殿方は間違いなくノックアウトされるでしょう。
そして、その婚約者役が名作『高地戦』(2011)で主演を務めてるシン・ハギュン。

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何等身か解らないほどのスタイルの良さ。

他にもキム・ユンソク(『チェイサー』)はなるほど安定の演技力で
で本心がわからない首謀者の韓国人マカオ・パクを熱演、
過去にいろいろあったらしい相手役ペプシをキム・ヘス(『風林高』)美しく演じてます。
ペプシっていう名前はともかく、あんな救助のされ方したら、そりゃ落ちるだろ…
典型的な韓国のおばちゃん(キム・ヘスク)が見せる可笑しくも切ない衝撃の展開は息をのんだし、
韓国&中国勢の勢いに、すっかり押されました。
日本映画も頑張ってほしいわ。がんばれニッポン☆

そうそう、映画ライター仲間の話によると、
吹き替え版がよかったという人が多いので、比べて観ても面白いかも。
なんといっても、“7色の声を持つ男”山寺宏一さんから
アイドル的人気の 平野綾さんまでという、声優ドリームチーム状態です。
全国2週間限定公開なので、お早めにどうぞ!

『10人の泥棒たち』
TOHOシネマズ渋谷ほか全国上映中。
監督:チェ・ドンフン
出演:キム・ユンソク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン ほか

©2012 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND CAPER FILM ALL RIGHTS RESERVED.

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蒼井優さん、めちゃ可愛かった~

 [映画]

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入稿直前で相変わらずバタバタな映画担当・鈴木です。
今回は6月25日発売デジモノステーション8月号の宣伝です。

……というのも!
次号エンタメステーションの扉&巻頭インタビューは、女優の蒼井優さんで、
今まさにその入稿作業を進めているのですが、
「や~、凜として聡明だったけど、とっても可憐だったなー」って
インタビューの時間を思い出しては、ついついぼーっとしてしまい、
我に返って作業に戻る…という状態なんです、はい。

ええ、わたくし、一応(妙齢の)女性ですが、
この時ばかりは、初めて"おっさんの気持ち"が手に取るようにわかりました……。

映画『東京家族』のブルーレイ&DVD発売にともなって、
ヒロイン紀子役を演じた蒼井さんに矢継ぎ早に質問をさせてもらったのですが、
ゆっくりと、でも丁寧に言葉を選びながら、質問に率直に応えてくれる様子もほっとしたし、
写真撮影では、どの角度からどう撮ってもきっちり可愛いんですよ!どういうことなの、もう。
しかも撮影中、まさかの撮影機器トラブルで、
数分中断してしまい、カメラマンも私も焦りまくったのですが、
そんな中でもイヤな顔ひとつせず待機してくれた蒼井さん……。(その姿も可愛い!)
すぐさまここで写真をアップしたいところですが、
こちらは本誌発売日まであと2週間、お待ちくださいね。


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映画『東京家族』



基本小心者なので、女優さんのインタビューってどうしても緊張してしまうのですが、
蒼井さんは、女優オーラを自ら消して、下界に降りて話してくれる感じ。

「山田組を家族に例えたら、蒼井さんはどんな立ち位置だったんですか?」と尋ねると、
「完全に末っ子です(笑)よく皆さんにいじられてました」と即答。

広島で撮影した時には、撮影が終るとスタッフ皆さんでおしゃべりするのが日課で
本物の家族さながらに仲良くなったとか。

などなど、素っ晴らしい笑顔と共にいろいろなお話をしてくださったのですが、
この映画のヒロインを演じるのって、そりゃあもう大変なことだったに違いないのです!!

だって、“山田洋次監督の監督50周年記念作品”だけでもハードル高いですが、
その節目になる作品として山田監督が選んだのが、
日本映画不朽の名作であるあの『東京物語』のリメイク。
……というだけでも、「ああ、あの神的領域に切り込んでしまうのね…(!)」と思ったのですが、
その小津監督作品に欠かせないヒロイン紀子役にあたる現代版“紀子役”に抜擢されたのですから……。
そして、当時その紀子役を演じていたのが、国民的人気を誇る伝説の銀幕スター、原節子さん。
観る方も、思わず肩に力が入りました。

もとになった映画『東京物語』(1952)は、私の中では邦画の中でベスト級に好きな作品で
高校時代にこの作品に出会ったから、映画に開眼したと言っても過言ではありません。
廉価版DVDを持っていて、今でも時々観直すのですが、
始まりの"松竹"のロゴがででーんと出てきただけで、もうダメ。
ちょっと泣きそうになって、ティッシュ箱探すっていう……。
あんなに泣けて笑えて(杉村春子の激しいおばちゃんっぷり!)
身につまされて、ちょっと希望がもらえる映画って、そうそうない。
英映画専門誌『サイト・アンド・サウンド』で世界の映画監督358人が選んだ
史上最高の映画で第1位に輝いたのも納得。
今更ですが、いい作品は国境を越えるんですね~。

……というくらいオリジナル作品のファンなので、
正直『東京家族』を観るのは、複雑な気持ち。
オリジナル作品を愛すがために、
観たらアレコレ言いたくなるんだろうなって。
でも蒼井優さんの紀子役とその恋人役である昌次(妻夫木聡)が素晴らしくよかったので、
素直に観て良かったって思えました。

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そういえば出世作となった映画『フラガール』の李監督をもって、
「ワンシーンで映画を変える力を持った女優。ロナウジーニョみたいなもんですよ」
と言わしめていた蒼井さん。

少しネタバレすると、『東京物語』で昌次は戦死した設定で、役としては登場しないんです。
舞台が2012年になった『東京家族』でも昌次とその恋人・紀子は、
時代のひずみに直面している"苦労世代"なのですが、
その2人が、血のつながりを越えた“家族”、ひいては社会を築いていく可能性と
希望を感じさせてくれました。
そこに山田監督のオリジナル部分がぎゅっと詰まっていて、
「今時あんなことやこんなことはしない」、なーんていう些末な話は一瞬忘れて、胸を打たれました。


まだの方はぜひ『東京物語』と『東京家族』をセットで観てほしいなあと願ってやみません。
今でも普通にヨーロッパとか旅行すると、「オズ大好き!」っていう外国人のおじちゃんとかいて、
『オズの魔法使い』ではなく、小津安二郎監督だったりするから、びっくりするものです。

“日本人として観ないと損すぎる”度
★★★★★

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『東京家族』
7月6日(土)発売 松竹
BD豪華版 7035円、BD通常版 4935円
DVD豪華版 6090円、DVD通常版 3990円
監督 山田洋次
脚本 山田洋次・平松恵美子
音楽 久石譲
出演 橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中島朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優 ほか
(2013年1月劇場公開作品)

©2013『東京家族』製作委員会

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『東京物語』 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター
7月6日発売 松竹
BD 4935円、DVD 2940円
監督 小津安二郎
脚本 野田高梧、小津安二郎
出演 笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子 ほか
(1953年劇場公開作)

©1953/2011 松竹株式会社

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執筆陣

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担当:音楽・映画

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