最高にぞーっっとする映画『凶悪』
なかなか猛暑が終ってくれませんね。
心身ともに疲れ気味の、映画担当鈴木です。
そんな弱った頭と体を一気に吹き飛ばされるかのような映画を
試写で観ました。
映画『凶悪』
9月21日より新宿ピカデリーほか全国公開
監督 白石和彌
出演 山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、池脇千鶴
©2013「凶悪」製作委員会
www.kyouaku.com
見てください、このリリーさんの、完全にイっちゃってる目を!!
これまで“いいおじさん”役が多かったリリー・フランキーさんですが、
この作品では、一見“人のよさそうなおじさん”が秘める、そこはかとない悪どさを
生々しいくらいリアルに演じていて、鳥肌がたちました。ほんと怖い(泣)
元になっているのは、実際に起こった連続殺人事件。
死刑判決を受けた男が、日本を震撼させた殺人事件に関して、
獄中から、その真相を告白し始めます。
それは、殺された被害者がまだ複数存在すること、
そしてその首謀者は、まだシャバでのうのうと暮らしているが、
警察もその真実は知らないということ。
独白を聞いたある雑誌記者は、半信半疑ながらも徹底的に事件を洗い出し、独自の取材を重ねて行くと、衝撃の事実が明らかになっていく。そしてその記事は、本当の“凶悪者”を追いつめて行く――という白熱の犯罪ドキュメント。
その雑誌記者役を山田孝之さん、
告発する死刑囚役をピエール瀧さん、
彼を翻弄する首謀者“先生”役をリリー・フランキーさん、
そして紅一点になるのが、記者の妻役に池脇千鶴さんが演じてるのですが、
ほんとに、「みんな違って、みんないい」!すごくいい。
脇を固める俳優陣も安定のクオリティで、
白川和子さんや廣末哲万さんが、またいい味出してるんだ、これが。
終盤で本当に気分が悪くなってしまい、
中座しようかと思ったのですが、ガマンして最後まで観てよかった。
本当の意味で、最高に気分が悪くなるラストシーンがすごすぎて
完全にノックアウトされました。
人が無自覚に持つ、それぞれの“凶悪さ”に気づかされるし、
それが観客である自分に返ってくるラストが圧巻。
最後の演出は、リリーさんのアドリブで生まれたとか。
役者も脚本も秀逸、そして何より白石監督の演出手腕に一目惚れしました。
(故・若松孝二監督の若松プロダクション出身の監督だと聞いて、納得です。)
▲撮影中の白石和彌監督
映画って、現実から離れて非現実を観に行くことが多いですが、
この作品は、映画が終わった後に、とても無傷ではいられないほどに
“一観客”ではいられなくなる映画です。
でも、途中で、精神的に過酷に追いつめられる描写もある骨太な作品なので、
体調と相談した上で、観に行くのをおすすめしたい(笑)です。
私の中では、“園子温監督の『冷たい熱帯魚』越え”した、
今年の邦画No.1です。
10万部のベストセラーになったノンフィクション小説の原作もおすすめ。
(佐藤優の解説もおもしろい)眠れなくなります。
『凶悪―ある死刑囚の告発』新潮45編集部(新潮文庫)580円
映画とは関係ありませんが、『新潮45』の今月号、おもしろかったです!
そうそう、その雑誌記者・藤井役のモデルになった宮本太一さんは、
その後『新潮45』の編集長を経て、現在『週刊新潮』の副部長です。
“藤井”がその後どうなったのか、聞いてみたいなぁ。
新型『Nexus 7』を買ったので旧型と比べてみました
どうもー。PC/タブレット担当の小林です。前回に引き続き新型『Nexus 7』のお話です。
ようやく日本でも発売されましたね。前回、16GBのWi-Fiモデルは2万5000円と予想してましたが、実際は2万7800円でした。んー残念。それはさておき早速購入しました。ええ、発売日に。
これで6枚目の板(タブレット)ゲットです。ははは……。
さて、前回はスペックのチェックをしたので、今回は旧型『Nexus 7』との比較をしてみたいと思いますよ。
まずは正面。画面サイズは同じですが、旧型と比べて新型は縦が長く、横が短くなっています。また、枠が黒色に変更されているので、スリムになった印象を受けます。
続いて横から見てみると、薄くなっているのがわかります。約1.9mmなので、大差ないように思うかもしれないですが、手に持ってみるとその薄さを実感できると思います。ちなみに約50g軽くなってます。
最後に裏側です。新型では、背面にカメラが付いたのが大きなポイント。そして、旧型の背面にあったドットのような加工はなくなっていますが、ラバー加工はそのままなので、滑ってしまうようなことはないでしょう。スピーカーがモノラルからステレオに進化しているのもうれしいポイントですね。あと、細かい部分ですが、ヘッドホン端子の位置が変更されています。
もう一つ見逃せないのがQi準拠の無接点充電に対応した点です。手持ちの充電器で試してみたところバッチリ充電できてました。ケーブルを接続する手間がなく充電できるので、これは本当に便利です。
というわけで、薄型軽量化された新型『Nexus 7』は、7型のAndroidタブレットとしてはかなりおすすめです。モバイル無線LANルータと組み合わせれば、持ち歩き用タブレットに最適。リモートデスクトップアプリと新型『Nexus 7』で、いつでもどこでも“艦これ”が捗るので、個人的には大満足です。
なお、外出先でも単体で通信したいという人は、LTE対応モデルが9月中旬に発売予定なので、もうちょっとの辛抱ですよ。
タグ:Nexus 7
安川達也のエンタメ日誌~FUZZY CONTROL
本日発売されるFUZZY CONTROLの
通算6枚目のアルバム『ROCKS』。
発売中のデジモノステーション10月号の
CDレビューコーナーでも紹介しているのだが、
あんな短い文字数では(決めたの自分ですが)、
とてもじゃないけれど
本作のROCKさを伝えきれなかったので、
Blogでもう一度レビューさせてもらいます!
FUZZY CONTROL、通称ファジコン。
2003年に結成された3ピースバンドだ。
痛快・豪快・爽快と、
こちらも三拍子そろったROCKの王道を
突き進むダイナミックなアプローチが気持ち良く、
個々の演奏スキルは超が付くほど高く、
同世代のロックミュージシャンたちが常に一目置く存在だ。
合言葉は「これで3ピースバンドなの!?」。
JUON(ヴォーカル&ギター/1985年生まれ)
SATOKO(ドラムス&ヴォーカル/1982年生まれ)
JOE(ベース&ヴォーカル/1981年生まれ)
そんな
“ミュージシャンズミュージシャン”の彼らが、
培った音楽背景も微妙に異なる3人が、
時流にとらわれることなく
追い求めてきたモノこそがROCK。
結成10年目にしてファジコンが描いた
究極のROCKサウンド11曲が、
『ROCKS』となって具現化された。
オープニングは2分40秒のインスト「ROCKS」。
意表を付く新境地とも言えるキーボード導入があまりにも新鮮。
ヴァン・ヘイレン『1984』、
ボン・ジョヴィ『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』を
彷彿とさせる様式美かつドラマティックなオープニングは、
上がった幕の向こう側のアルバム期待度が一気に高まる。
そんな考える余地を与えず雪崩れ込むような
2曲目「The way you decide」。
8月1日・代官山UNITでのお披露目LIVEでも
その疾走感とテンションの高さに
完全にノックアウトされてしまったが、
事実上の声高なROCKS宣言曲は、
敢えてチープな言葉で「カッコいい!」。
続いて3曲目は
シックスストリングスが誘う
「What are u waiting for?」。
口ずさみやすいメロディが際立つ。
原曲は、JUONがアコギをかき鳴らしながら
作曲したと思わせる美曲。
サビでハードなアプローチを展開するのは、ニヤリ。
ファジコンと共同アレンジを務めた
大島こうすけ(MAN WITH A MISSIONほか)が、
その手腕を発揮したのではないだろうか。
僕はこの冒頭3曲で、
ガッツリとハートを鷲づかみにされたが、
同じように身体の中のアドレナリンが発散し始めた
リスナーの方がいたら、
一気にラストの「Burnie」まで聴いてほしい。
大団円を飾るスケールの大きなサウンドの中で聴こえてくる
彼らの笑い声が、なんとも清々しい!
思わず一緒に笑ってしまった。
え!? アタマの3曲は趣味趣向と合わない?
ならば、ミディアムテンポなバラッド
「僕のその物語」「聞かせてくれない?」をオススメ。
個人的には「聞かせてくれない?」で聴かせる
JUONの心をえぐるようなギタープレイが好きだ。
akkin(ONE OF ROCKほか)がプロデュースした
「Lyrics」「Jealousy」もライブで聴きたいなぁー。
緩急自在のSATOKO(ドラムス&ヴォーカル)。
ベースラインで唸らせるJOE(ベース&ヴォーカル)。
最強ラインが刻むハードなリズムの中で、
JUON(ヴォーカル&ギター)が、
気持ち良く泳いでいるかのような、
時に酔っているかのような“ファジロック”。
アリーナロック、エモロック、
ハードロック、ロッカバラード。
楽曲がバラエティに冨んでいるのではなく、
フレーズ、メロディ、アプローチ、アレンジと、
ブレのない最高のROCKの瞬間をもぎ取ったのが
この傑作アルバム『ROCKS』なのだ。
このアルバムを引っさげて、
10月から全国ツアーが始まる。
是非『ROCKS』全曲演奏してください!
10th Anniversary Party~ROCKS~
10月6日(日)東京・ZEPP TOKYO
10月13日(日)名古屋・Electric Lady Land
11月4日(月)福岡・DRUM Be-1
11月24日(日)大阪・CLUB QUATTRO
詳細はFUZZY CONTROLオフィシャルHPまで
http://www.fuzzycontrol.jp/
↑多くの著名人の10週年お祝いメッセージも必見!
ファジコン活動10週年を飾る“最高傑作”登場!
FUZZY CONTROL
『ROCKS』
発売中
CD 3000円
【収録曲】
1.ROCKS
music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,大島こうすけ
2.The way you decide
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,大島こうすけ
3. What are u waiting for ?
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,大島こうすけ
4. “wise”
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,大島こうすけ
5.DON’T NEVER STOP
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL
6.僕のその物語
words&music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL
7.Lyrics
words&music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,akkin
8.Jealousy
words&music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,akkin
9.聞かせてくれないか?
words&music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL
10.figure out
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL
11.Burnie
words:SATOKO music:JUON arrangement:FUZZY CONTROL,大島こうすけ
ソニーHMD、ついに熟成期突入!『HMZ-T3/T3W』
テレビ&レコーダー担当の柳です。
この夏はガンダム担当からの猛プッシュもあって大注目だった『パシフィック・リム』。
“2Dと3Dのどっちで観た?” “字幕?吹き替え?” といった話題でかなり盛り上がった本作、
せっかくなので、断トツで評判の良かったIMAX 3D日本語吹替版を観に行ってきました。
人類の存亡をかけてカイジュウと戦うでっかいロボ……本当にいいものですね~。
そして玄田哲章さん、千葉繁さんら大ベテラン声優陣の名演!
バッチリ楽しませていただきました。
……とともに、
「整った環境で観る3Dはいいよな~、お祭りだよな~」という思いを新たにした次第です。
テレビなのか、プロジェクターなのか……
3Dシアターのあの興奮を自宅に再現できるもの、今こそ欲しいぞ! と思っていた矢先、
ソニーから来ました大本命!
ソニー
ヘッドマウントディスプレイ HMZ-T3/T3W(ワイヤレス対応モデル)
予想実勢価格:8万円前後/10万円前後
11月中旬発売予定
まさかの2機種同時展開です!
一昨年に発売された初号機から数えて3年目。
ニッチな製品ながらも、絶大な支持を受けてついに3号機の登場となりました。
(ニュースリリース)
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201309/13-0903/
年々かゆいところに手が届く感じのマイナーチェンジを重ねているこの“HMZ”ですが、
3号機モデルでは何が変わったのか。
・映像のワイヤレス受信に対応!(『HMZ-T3W』のみ)
・画質がアップ!
・バーチャルサラウンド性能がアップ!
・装着性がアップ!
・バッテリーを搭載!
(つまり、ほぼ全部なんですけどね!)
どれも重要な性能が強化されている中、
僕がとにかく注目しているのは“着け心地と気軽さ”です。
「装着性がアップ!」ではどんなことが起きているかというと、
・額に固定するためのパッド面積を1.8倍に広げて安定感をアップ。
・後頭部側のヘッドバンドは、頭の形に合わせて角度調節が可能に。
・耳まわりのバンドを曲線状にし、ヘッドホンの取り付け自由度をアップ。
(やっぱり、ほぼ全部といっていいな~。)
一度かる~く試用させてもらったのですが、
確かに装着感のグレードアップははっきりと感じられるレベル。
「ヒョイッ」と持ち上げ、「スポッ」とかぶって準備完了! というお手軽感覚です。
そして極め付けは、上位機のみの「映像のワイヤレス受信に対応!」。
ワイヤレスこそが正義!です。まさしく待望のバージョンアップですね。
映像を出す機器側と接続する「プロセッサーユニット」(左)と
本体+バッテリーユニット(右)との接続がワイヤレスになります。
新モデルでは、ヘッドマウントディスプレイからバッテリーユニットがぶら下がる形になるので
フルワイヤレスというわけにはいきませんが、
「BDレコーダーとかゲーム機を置いてある場所から離れると使えない」
という束縛感からの解放はとってもうれしいところです。
相変わらず未来ガジェットすぎます。
今回は下位モデルで8万円前後、上位モデルで10万円前後と
価格的なハードルが高いのが悩みの種ですが……
プライベート3Dシアター環境として憧れ度もかなり高いです。
『パシフィック・リム』のBDが出た時は、ぜひこれで観たい!
『ガラポンTV』はテレビの見方をどう変えるのか?
先日「スゴすぎ! 全録機『ガラポンTV参号機』で使える驚きの機能まとめ」という記事を書いたところ、なかなかに反響が大きく、気になってる人多いんだなと実感しました。
今回はその続き。
がっつり使い込んでみて感じたことを書こうと思います。
口コミ・レビューから直接番組を再生できるのは、やっぱりスゴい
これは前回の記事でも少しだけ触れましたが、本質的な部分なのであらためて。
ドラマとか特定ジャンル限定のものを除くと、テレビの口コミサイトって今までほとんどありませんでした。
これなんでだろう、って考えると、レビューしたとしても、読者が当のその番組を見られないからなんですよね、たぶん。レビュー読んで、うわ面白そう、と思っても、たまたま録画してるか、再放送を待つか、有料配信で買うかしなきゃいけないわけで。
検索エンジンとかTwitterの急上昇ワードにテレビ発の単語が入ってること自体はかなりあります。話題にはなってるんです。ただ、“その番組を実際に見る”って段になるといきなりハードルが上がっちゃう。
それが「ガラポンTVサイト」だと、「お、面白そう! じゃ、観よう」ができるわけです。
まだ利用者数はそこまで多くないみたいですが、現状でも十分便利だし革命的。
テレビの楽しみ方は一つじゃない、ということ
この点については、前回の記事で驚異的な機能の数々を紹介した通り。
ほかにも、個人サイト「ガラポンTV用独自Web g256_garapon」を使えば、ニコニコ実況アプリ(Windows限定)を録画番組の再生に合わせて起動できたり。
ウィンドウを2つ開けば、番組を2つ同時に再生するなんてこともできます。
『ガラポンTV参号機』は、マルチデバイスで使える全録機として便利なだけじゃなく、それ以上に“テレビを見る”という体験の再解釈、というか、解釈自体の自由度を上げてくれる製品だと思うんです。
テレビってこんな風にするともっと面白いんだよ、と。
その姿勢は開発者向けにAPIを公開していることにも表われていて、『ガラポンTV参号機』を使って、テレビでどれだけ遊べるか、みんなで盛り上げていこうぜ、という風通しの良さを感じます。これからどんどん便利に楽しくなっていくはず、と期待したくなる。
うん、やっぱり『ガラポンTV』面白いです。これは多くの人に試してほしい!