『機動戦士ガンダムUC episode.4「重力の井戸の底で」』試写へ
ガンダム、玩具、グラビア『ビジョメガネ』。
デジモノステーションの“3G”を担当している益子です。
昨日、『機動戦士ガンダムUC episode.4「重力の井戸の底で」』の試写へ行ってきました。
今回のepisode4も、期待のハードルをバンバン上げてても余裕で上回ってしまう内容でした。
以前に編集部ブログでも書いた「これまでガンダムになかった物語の立体感」はさらに密度を増していますが、今作の特筆すべきは、何と言ってもモビルスーツ戦のボリュームと演出。
地球のネオ・ジオン残存部隊が結集するため、「ファースト」「MSV」「Z」「ZZ」などのジオンモビルスーツがオールスター的に登場。
登場するモビルスーツの種類だけでなく、その戦い方からやられ方までのアイデアや演出は、制作者のガンダム愛があふれんばかり。
これでもかというくらい、宇宙世紀原理主義者を震え上がらせます。
episode 4を観て、UCはファーストガンダム世のためのガンダムなんだなと、確信が深まりました。
「W」や「SEED」「ダブルオー」から入った世代を全く無視してるというくらいに。
そう確信させたのは、登場する懐かしのモビルスーツや「ファースト」をオマージュした台詞の数々からではなく、「UCにはカッコいい大人が数多く登場する」から。
ファーストガンダムを見た時、僕らは子供だった。
冷静に考えたらそこまでカッコいいとは思えない曲線フォルムの緑のロボットを、無条件にカッコいいとしてしまう「刷り込み」が生じるほど、僕らは若かった。
主人公の少年・アムロやカミーユも同世代として自らを投影して見ていた。
登場する大人は保守的であったり高圧的だったりと「僕らじゃない側」として描かれるほうが多かった。
ただ、ガンダムの歴史とともに僕らは年をとった。
今や管理職や子の親となったファーストガンダム世代は、“新しい”ガンダムシリーズに登場する若き主人公の苦悩や葛藤に直接的に同調できなくなり、だから「これは僕らのガンダムじゃない」とか思ったりした。
『UC』も主人公は16歳の少年だ。
だが、脇を固めるキャラクターに大人がとても多い。
ダグザ中佐、“マスター”スベロア、ギルボアさん、今回から登場するブライトなど……。
ジオン・連邦に関わらず、メカマンから一操縦士まで、登場する大人全てがキャラが立った描き方がされている。
派手さはないが、1シーンでジーンとさせてくれるのだ。
こういった演出は、これまでのガンダムシリーズと比べて明らかに多い。
年をとったファースト世代の視聴者への同調を促す、制作者の意図だろう。
episode 4も、オッサンがひたすらカッコいい。
物語の隅っこで一瞬だけ輝く彼らに自己投影して見るのも悪くない。