未知なるHMD、『MOVERIO BT-100』との遭遇
こんにちは。ビジュアル機器担当の岡部です。
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。その何とも胸くすぐる響き。
頭部に装着することで、眼前に大画面が広がる。そんな近未来感あふれまくりなHMD、過去にいくつかの製品が登場してはいたものの、製品ジャンルとして確固たる地位を築くには至りませんでした(ニコンの『UP300』や、古くは90年代にソニーが発表した「グラストロン」……個人的には大好きだったんですが)。
で、そんなHMDですが、今かなりアツイです。
ソニー、エプソンが立て続けにHMDを発売。ソニーの『HMZ-T1』はかなり好調な売れ行きを記録しているようですし、ついに本格的なHMD時代が到来したのか……! と密かな興奮を覚えつつ、今回はエプソンの『MOVERIO BT-100』が編集部に到着したので早速試してみました。
パッケージ。何か空飛ぶ円盤の絵が書いてある。
箱を引っ張りだすと……。
!?
光に包まれて、人がさらわれている……? 『未知との遭遇』ってことだろうか。これは期待せざるを得ない。
装着してみた。
以前、発表会で短時間試した時はフィット感がちょっと微妙かな、と思っていたものの、3種類付属している鼻パッドを自分に合うものに換えたりすると結構いい感じに。
で、電源ON。
ヤバイ、これスゴイ!
映像が目の前に浮かんでる、そんな感じ。透過ディスプレイなので、周りの風景も見えます。前述の通り発表会の時に一度試してはいたんですが、その時はしっかり装着できてなかったのか、今はかなり映像がクリアに感じる。
ちょっとわかりにくい写真ですが、パネルに映像がこんな感じで映ってます。microSDに入れたムービーや、ブラウザでYouTubeを観ることなんかも。
前面シェードを外した図。この状態で装着しても一応映像は見える。
公式スペックに記載されている「20m先で320型」まではわかりませんが、周囲を暗くすると、結構大画面感もある。周りの風景と映像を重ね合わせたり、AR的な使い方も想定できそうだなー、と夢が広がります。バッテリー内蔵+Android採用だから外出先でも使えるし。
そんな具合に色々試してると、いつの間にか人がわらわら寄ってきて、こちらを見て写真を撮ったり笑ったりしている(シースルーだから周りが見えるのだ)。ああ、そうか……この人たちは『MOVERIO』を使ってる俺が羨ましいんだな。恥ずかしがらず正直に言えば良いのに。
「試す?」近くの女子に差し出すと、「いえ結構です」って固辞された。なんでだよ! こんなに楽しいのに……。
まあ、確かに、装着した時のインパクトあり過ぎなビジュアルもHMDがなかなか根付かなかった理由なのかも。公共交通機関で使える(長時間フライトとかね)ことを売りにしている『MOVERIO』でも、やはり最初に使うにはそれなりに勇気が要りそうではあります。でも、ジョブズだって「Stay Foolish」って言ってるし、アントニオ猪木だって「馬鹿になれ」って言ってるのだ。こんなにすごい体験ができるんだから堂々と装着すればいいと思いますよ、僕は。
ところで、12月25日発売号のデジモノステーション2月号では編集部村田が『MOVERIO』のレビューを掲載する予定です。そちらもぜひチェックしてみて下さいね。