ビデオカメラで二番目に大切なこと
こんにちは。編集部オーディオ&ビジュアルチーム、ビデオカメラ担当の田中です。
先週校了が終わったので、やっと『けいおん!』の映画を観に行くことができました。
大ヒットしたテレビシリーズの頃から、その映像クオリティは評価が高かったわけですが、
今回の劇場版は当然それを上回るものでした。
一画面における情報量がとても多く、何度観ても新たな発見がありそう。
このような作品に出会うと、BDを購入して高品質の映像で堪能したいと思わされますね。
音楽に関しても、『けいおん!』にしては演奏シーン多め。
ロンドンがテーマの一つだけあって、
BGMもU2や『香港庭園』(たぶん)などのUKロックを意識したであろう曲が流れたり。
そうなるとサラウンド環境もしっかり整えたいという欲求が出てきます。
そして、ついつい気になってしまうのが劇中に出てくる電化製品。
「このデジカメはあの機種か!」とか、
「このテレビはどこのメーカーだ?」とか考えてしまうのは職業病でしょうか。
アニメでも実写でも優れた映画を観て、
自分も作ってみたい、撮ってみたいと思うのは少なからずありますよね。
それにお子さんを撮影する時でも、ちょっとこだわった演出をしてみたくなったり。
担当としてはさらにビデオカメラのユーザーが増えてほしいと願うばかりです。
そこで今回のブログではビデオカメラを選ぶ際の基準を考えてみたいと思います。
みなさんはビデオカメラの何を重視して購入しますか?
やはり映像を撮る道具なだけあって、一番は画質になるかと思います。
では二番目は何でしょう。
価格? 操作性? デザイン? 色? メーカー? ズーム? 3DやGPSなどの機能?
確かにどれも大切ですが、僕が考えるのは「重量」です。
ビデオカメラは基本的に撮影時は右手一本で支えます。
多くのデジモノステーション読者の方は、
小さなお子さんの成長記録や運動会などの撮影を主な目的にしているかと思われます。
運動会では三脚を使うことも多いですが、やはり手持ちでの撮影は避けられませんよね。
手持ちでビデオカメラを回す時間というのは、短くても30秒、長い場合には数十分に及びます。
数百グラムのビデオカメラを持ち上げるのは容易いことですが、
それを長時間持ち続けるのは結構しんどい。
買う時に重量も当然チェックはするはずですが、
長時間持った時の感覚までは店頭では意外とわからないものなんですよね。
(※表はクリックで拡大します)
上の表は現行のビデオカメラを「価格順」に並べたものです(ただし新製品の黄色部分は除く)。
大まかな括りになってしまいますが、こちらを大体のスペックの高さ順とお考え下さい。
この表で注目してほしいのは、基本的に「スペック(価格)が高いほど、重量も重くなっている」という点。
これは、高い性能を求めようと思ったら、良いレンズなどを搭載する必要があり、結果的に重くなるためです。
軽いに越したことはないが、スペックが低くてもしょうがない。
でも先述した通り、重すぎても使いづらい。
大切なのは重量とスペックのバランス。
あくまで僕自身の判断による基準ですが、実用性を考えた重量は500gあたりが限界ではないかと思います。
もちろん軽さよりスペックを求めたいとか、そもそもの腕力の違いもあったりするので、
各々に合ったものを選ぶのがベストです。
このように「高性能機=重い」というのがビデオカメラの常識だったわけですが、
今回それを覆す新製品がビクターから登場しました。
『エブリオ GZ-V590』 実勢価格:9万9800円
『エブリオ GZ-E265』 実勢価格:6万9800円
先ほどのリストで黄色になっているのが、ビクターのニューモデルです。
『GZ-V590』を始めとする「V」シリーズはハイエンド機。
『GZ-E265』を始めとする「E」シリーズはエントリークラスのモデル。
特に注目なのは「V」シリーズ。
まず目につくのがサイドを削ぎ落としたかのようなボディのデザイン。
幅は33mm、重量は230gとハイエンドモデルとしては異例です。
ビデオカメラは通常、カバンに入れて持ち歩くことになると思いますが、
このサイズならポケットにも入るので、より動画撮影がカジュアルになりますね。
もちろんハイエンドモデルなので、
F1.2レンズや1/4.1型裏面照射型CMOSを搭載しており高い性能を誇っています。
より軽く、より薄く、より高機能なものが欲しいというのが、多くのビデオカメラ・ユーザーの願望ですが、
その想いに正面から応えた製品と言えますね。
今回ビクターが新モデルとともに提案した価値観は、
今後ビデオカメラの一つの指標となるのではないでしょうか。