今年のカーナビトレンドはスマホ連携と大画面!?
カーナビ担当の増谷です。
カーナビの本格的な商戦時期は春と秋ですが、今年は早くも注目のモデルがいくつか登場しています。
まず、先陣を切ったのは1月に発表されたケンウッドの「彩速ナビゲーション」シリーズ。
彩り鮮やかな画面表示と、すばやい操作レスポンスで高い人気を誇るシリーズです。
ケンウッド
彩速ナビゲーション
MDV-737DT
ケンウッド
彩速ナビゲーション
MDV-535DT
1月の発表時点では、自車位置精度のアップや地図データ更新の簡易化など、従来モデルのブラッシュアップといった印象(それでも十二分に機能も高まっているのですが)だったのですが、2月に入って追加発表された内容で、このモデルの持つ実力の全貌が明らかになりました。
それは「iPhone」を接続してカーナビを操作したり、検索情報を転送できること。
これまでも、専用アプリを使って「iPhone」などのスマホと連携できるカーナビはありましたが、このモデルでは接続した状態で「iPhone」画面の地図スクロールなどの操作するとナビ画面の地図もスクロールさせることができます。
▼専用ケーブルで「iPhone」と接続。ピンチイン/アウトで地図を拡大/縮小することもできます。
これはカーナビを操作するためのアプリ「NaviCon(ナビコン)」に対応したことで可能になった機能。
もちろん、地図上で目的地を選択して設定することも可能です。
「NaviCon」は連携するアプリも多く、それらのアプリで検索した情報をナビに転送し、目的地にすることもできます。
市販のナビで「NaviCon」に対応したのは、このモデルが初めて。
最近はスマホと連携したナビも数が多くなっていますが、新たな流れを示したモデルと言えるでしょう。
もう1機種注目すべき新製品はパナソニックが発表した「Lシリーズ」という新しいシリーズです。
これは、カーナビを取り付けるパネルの部分まで車種専用に作り起こすことで8V型の大画面を実現したモデル。
従来のカーナビは、クルマのダッシュボードにあるオーディオスペースに取り付けるものでしたが、このやり方だと画面サイズは7V型が上限となっていました。
パネルから専用に作ることで8V型画面としたモデルは、アルパインの「ビッグX」シリーズがありましたが、長らく後を追うモデルが登場していませんでした。
今回、この「Lシリーズ」が登場したことで、カーナビの大画面競争も一気に激しくなって来そうです。
▼パナソニックの新しい「Lシリーズ」。まずは日産『セレナ』とホンダ『ステップワゴン』向けのモデルが登場。
パナソニック
ストラーダ Lシリーズ
CN-L800SED(日産・セレナ用)
3月7日発売
パナソニック
ストラーダ Lシリーズ
CN-L800STD(ホンダ・ステップワゴン用)
4月4日発売
▼日産『セレナ』に『CN-L800SED』を装着したところ。ナビの左右のボタン部分に加えて、下のオーディオの部分もパネルを専用に作っています。表面の質感なども純正のパネルに揃えたとのこと。
▼『CN-L800STD』をホンダ『ステップワゴン』に装着したところ。左右のエアコン吹き出し口の枠にあたる部分まで作り起こし、8V型の大画面を違和感なく収めています。
カーナビの画面は、大きければそれだけ地図や地デジの視認性も高まり、同じ縮尺であれば地図を表示できる範囲も広がりますので、ユーザーには大きなメリットとなります。
加えて、この「Lシリーズ」ではタッチパネルを静電式としており、スマホのようにフリック(はらい)やドラッグ(なぞり)での操作が可能になっています。
実際にデモ機を触ってみましたが、反応は良好でかなり直感的に使える感じでした。
また、このモデルもスマホとの連携機能も搭載。
「おでかけナビサポート ここいこ♪」という専用アプリを使って検索した目的地をBluetoothを使ってワイヤレスでナビに転送することができます。
転送されるとナビが自動的にルートを検索。クルマをスタートさせれば、そのまま案内を開始します。
機能としてはシンプルなのですが、一連の動きがスムーズで使いやすく、実用度は高い機能です。
「ここいこ♪」では「ぐるなび」や「るるぶDATA」「Yahoo! JAPAN」のデータを検索できるので情報量も豊富。
「iPhone」とAndroid双方向けにアプリが用意されている点もポイント高いです。
これまでに発表されたカーナビの新製品はこの2シリーズだけですが、どちらも新たな潮流となることを予感させる機能を搭載しており、今後本格化するカーナビ春商戦では、さらにどんなモデルが出てくるのだろうと期待がふくらみます。
どちらのモデルも2月25日発売の『デジモノステーション』本誌でしっかりと紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。