『FUJIFILM X100S』のここにグッと来た!
デジカメ担当の加藤です。
本年もよろしくお願いします。
先日のCESで各社からデジカメがいくつか発表されましたが、
カメラオタク的には『FUJIFILM X100S』にグッと来ました。
旧モデル『X100』のクラシックな外観はそのままに中身が一新。
では、個人的にグッと来たポイントを3つ紹介します。
▲『FUJIFILM X100S』。35mmフイルム換算で35mm F2の単焦点レンズ、APS-Cサイズ&ローパスレスの有効1630万画素CMOSセンサー、光学式&電子式に対応した「ハイブリッドビューファインダー」を搭載した、なんとも贅沢なコンパクトカメラ。
【1】点像復元処理
どんなレンズにも当てはまることですが、絞り値をF8~F16と設定すると「回折現象」が起こります。回折現象とは、本来ピントの合う範囲が広がるはずなのに、解像力が低下してボヤけた画質になってしまうこと。この現象を「EXR Processor II」の「点像復元処理」という新技術で極力抑え、よりシャープな描写を実現してくれるというわけです。しかもローパスレスですからね、グッと来なきゃウソですよ。どんな画質を見せてくれるのか今から楽しみです。
▲『X100』と『X100S』で比べると「点像復元処理」の効果は一目瞭然。後者のほうがずっとシャープに写っているのがわかります。これだけでもう『X100』ユーザーは悔しい思いをしているはず!
【2】Qボタン
モノとしてのカメラにも興味はありますが、僕にとってカメラはあくまで写真を撮るための「道具」。使いやすくなければ意味がありません。だから、撮影時にホワイトバランス、ISO感度、フィルムシミュレーションを頻繁に変更する身としては、クイックメニューを瞬時に呼び出せる「Q」ボタンが新設されたのはうれしいです。こういう地味な改良点にもグッと来てしまいます。
▲「Q」ボタンを押すと、クイックメニュー画面が表示されます。設定値を変更するにはダイヤル操作が不可欠ですが、欲を言えば、十字キーだけで操作が完結できるようにUIの改善を期待したいです。
【3】デジタルスプリットイメージ
本機能は、マニュアルフォーカス時に、画面中央部に4つの帯状エリアが表示され、ピントが合ってないと帯状エリアがズレて表示され、ピントが合うとそのズレがなくなるというもの。ひと目でピントの状況がわかるので、ピントの山を掴むのが苦手な僕にはとてもありがたい! 古くからのフイルムカメラ愛好家には懐かしい「スプリットフォーカシングスクリーン」のデジタル版とも言うべき機能です。マニアックすぎる気もしますが、この機能にいちばんグッと来ました~。
▲ピントが外れた状態だと画面中央部の4つの帯がズレていますが(左)、このズレが解消するようにピントリングを回すとピントが合う仕組み。「X-Trans CMOS II」センサー上の位相差画素エリアはAF速度の向上以外にもこんな活用法があるんですね。
以上、かなりカメラオタクの視点から見ているので、
チンプンカンプンだった人もいるかもしれませんね……。
1月25日発売の最新号では『FUJIIFILM X100S』と『FUJIFILM X20』を
きっちり紹介しているので、ぜひチェックしてください!