『RG Zガンダム』というパズル
ガンダムグッズページ担当の益子です。
10月25日発売の『デジモノステーション12月号』では、ガンプラ『RG ゼータガンダム』を紹介する予定です。
1/144スケールに最先端のガンプラ成形技術が詰め込まれた“ガンプラの頂点”とも言えるRGシリーズ。
その最新作に『ゼータガンダム』が。
それはRGシリーズ初の可変MSであることを意味し、1/144スケールというサイズで「デザイン」と「多彩な可動域」に、さらなる「可変ギミックの再現」というハードルが加わったことになります。
11月に発売されるこのモデルの撮影用サンプルをいち早くお借りし、MS形態はもちろんウェイブライダー形態も撮影しました。
撮影/松浦文生 ©創通・サンライズ
MS形態での撮影を終え、説明書を見ながらワタクシが変形作業を始めたのですが……これがパズルのような脳ミソの使いっぷり。
実は、変形に30分かかってます(借り物なので慎重に扱ったこともありますが)。
劇中での変形時間は1秒もかかってないというのに……。
肩関節や股関節は人間のそれとは全く違い、ガンプラの歴史で見ても異質な構造。
ある程度の3D認識能力がないとウェイブライダーとしての姿をみることは難しいかもしれません。
まるでパズルをやるように、作業1つ1つに集中しなければならずゴールは見えず、ただ、終えた後には心地良い疲労感と達成感が去来します。
ガンプラを作ること自体がパズルみたいなものですが、完成させてからももう1つパズルが用意されていました。
そんな意味でもぜひ作ってみる価値があふれる作品です。
そして、このガンプラの設計図を作った人は天才だ、と間違いなく思うことでしょう。
バンダイ ホビー事業部
RG MSZ-006 ゼータガンダム
■1/144スケール プラモデル
■定価:3150円(税込)
■11月23日発売
「ズゴックとうふ」の発表会へ行ってきました。
ガンダムグッズ紹介ページ担当の益子です。
本日、デジタルグッズの雑誌にもかかわらずご案内をいただき、豆腐の発表会に行ってきました。
140万丁を売り上げた前回の『ザクとうふ』に続き、ガンダムコラボ第二弾として『鍋用! ズゴックとうふ』をリリース。
「前回が売れたから調子に乗って……」と若干斜に構えてたのですが、とてつもなくガンダム愛にあふれた発表会でした。
製造元である相模屋食料の鳥越社長の挨拶にはこれでもかとガンダムネタがあふれ、「さらにできるようになったな、相模屋!」のセリフで、シャアの声でおなじみの池田秀一さんとタレントの磯山さやかさんがゲストとして登場。
発表のメインとなった『鍋用! ズゴックとうふ』は、量産型ズゴックがパッケージに。
そのデザインは試行錯誤を重ね、前傾姿勢25.9度となったのだとか(数字の意味わかりますよね?)。
数量限定で「ズゴック・クロー・スプーン」も付属し、パッケージと共に、造形的なこだわりは前回の『ザクとうふ』を上回っていました。
もう1つ発表されたのが、『ザクとうふ デザート仕様』。
パッケージは前回のザクをスケルトンタイプに変更し、味はバニラ風味に。
試食しましたが、口に入れた瞬間に「甘い」と声が出るほどに完全なデザートな味でした。
ザクのパッケージでダジャレた品名ながらも、「豆腐のスイーツ化」といった業界がもくろむ需要拡大も考えているのだと思われます。
その他にも……
●「ズゴックのランドセルに汚しのデザインを入れた」という社長のコメント
●ズゴックのキャッチコピーが「悲しいけど これ、鍋用なのよね」
●デザート仕様のキャッチコピーが「それでも豆腐ですか、軟弱者っ!」
●バカでかいズゴックオブジェの展示
●ジオラマレシピも展示
●公式サイトにあるPV(←本当によくできてる!)
など、必要以上のこだわりと演出に、この会社の狂……いや、本気をひしと感じました。
ガンダム世代が経営者になっている時代になったのでしょう。
そんな会社の社員たちは、出世のためにガンダムを観なければならない、なんてことがあるのでしょうかね(笑)。
「仮面ライダー玩具を作る人たちの『カンブリア宮殿』的魅力」
コレクションの玩具を飾るための業務用ショーケース(高さ180cm)を持っている玩具担当の益子です。
自慢のショーケースですが、自慢になったことはほぼないです(むしろ女子には引かれる)。
先日、新しい仮面ライダーが発表されました。
『仮面ライダーウィザード』。
今回は“魔法使い”がモチーフで、変身のために”指輪”を使います。
平成ライダーシリーズは男児が引っかかるモノ(電車とか吸血鬼とか宇宙とか)をモチーフにしており、そろそろネタがないんじゃないかなと思っていたら、まだまだあります。さすがです。
“魔法”が好きなのは女児だけではないのです。
で、この仮面ライダーの変身ベルトのなりきり玩具というのが、玩具市場最大の書き入れ時となるクリスマス商戦の核となっております。
身近に男児がいる方なら、その加熱っぷりはご存知でしょう。
関連ブログ:『変身ベルト』は玩具界のAKB48!?
http://digimonostation.blog.so-net.ne.jp/2011-12-15
というわけで、9月2日(日)の放送開始に先駆けて、8月25日発売のデジモノステーション10月号でも、新変身ベルト玩具をしっかりと、そして開発者のインタビュー付で紹介します(まさに今、記事作っているところです)。
バンダイ
変身ベルト DXウィザードライバー
■価格:6825円
■9月1日発売
■使用電池:単4形電池×3(別売)
仮面ライダーや戦隊ヒーローの玩具を掲載する際は、ほぼ毎回、その開発の方にインタビューを行なっています。
仕事柄、ハードからエンタメまでさまざまな業種の方から話を聞きますが、玩具開発者、特にヒーロー玩具の開発者は、エンジニアのような職人感と、ミュージシャンのようなクリエイティビティをバランス良く兼ね備えている方が多く、もっと注目や評価があって良いと思うのです。
ご存じのように、ヒーロー作品は玩具メーカーと特撮会社ががっちり組んで制作されています。
そんな中、玩具開発者はヒーロー作品として物語や世界観が良くなることを考えつつ、かつ玩具として人気が出ることも考えなければなりません。
ただ「製品として利益を上げる」ことだけを突き詰めるとファンは興醒めしますし、それに気付く目の肥えたファンも多いですし(笑)。
そんなせめぎ合いの中でアイデアを絞りに絞って作り上げたアイテムの開発エピソードは、ミュージシャンが楽曲の制作秘話を語るような面白さがあります。
今月号は開発者インタビューのボリュームをいつもより増やしました。
変身ベルト玩具の魅力はもちろん、開発者の話もぜひチェックしてください。
タグ:仮面ライダーウィザード
ハンブラビ(というよりヤザン)が好き。
兼任している音楽誌での仕事で、先程、小説1冊を校了させたばかりのガンダムグッズページ担当の益子です。
さっきまでファンタジックな小説と向き合っていた直後に、ガンプラについて書くという、この振り幅のある仕事は嫌いじゃありません。
7月25日発売の『デジモノステーション9月号』では、8月に発売されるガンプラ『HGUC ハンブラビ』を紹介します。
編集会議で、“ファースト原理主義”の編集長からは「そんなに言うんならやってもいいよ」くらいなテンションで掲載の許可をもらったハンブラビ。
MS形態は古いタイプの宇宙人みたいだし、MA形態は魚のエイみたいだし。
巨匠・永野護によるデザインとは言え、キュベレイのように高い評価を得ていることはないので、編集長のテンションもわからんでもないのですが……。
(ちなみに編集長的至高のかっけーロボは「エルガイムMk-II」です)
なぜこの蒼き機体を掲載したかったのかというと、ハンブラビというよりも、それに搭乗していたパイロット「ヤザン」が猛烈に好きだからです。
物語上では、ずる賢く、粗野で口が悪く、時には味方を陥れるヒールなキャラクターですが、とにかく強い。
そして、強いのに、ニュータイプじゃない。
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(Wiki先生もこう仰ってます)
『機動戦士Ζガンダム』にて、ヤザンは調整
不足のギャプランを強化人間のロザミア・バ
ダム以上に使いこなし、Ζガンダム搭乗のカ
ミーユを圧倒している。
ヤザンがニュータイプであるという言及はな
い。それにも関わらず、第32話「謎のモビル
スーツ」ではハンブラビを駆り、ニュータイ
プであるカミーユをここでも圧倒し、あわや
Ζガンダムを撃墜寸前に追いやっている。
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実生活において、スポーツ、音楽、勉強などを、センスだけで易々とこなしちゃうヤツっているじゃないですか。
この人たちは「ニュータイプ」です。
で、そんなセンスを持ち得ないワタクシのような「オールドタイプ」だけど、「ニュータイプ」と戦う方法はあるーーということを、ヤザンは教えてくれました。
そのヤザンが乗り、主人公機であるZガンダムや百式を追い込んだこのハンブラビは、ルサンチマンを爆発させることの象徴のようなMSなわけです。
そんな思いを込めて、このガンプラを作り、飾れば、心はいつもジャイアント・キリング!
夏休みに鋭気(ダークサイドな)を養うのに、『HGUC ハンブラビ』はいかがでしょうか?
↓メインカット撮影の合間にiPhoneで撮りました。カッコイイ!!!
バンダイ ホビー事業部
HGUC
RMS-139 ハンブラビ
■1/144スケール プラモデル
■価格:1785円
■8月発売
“東京おもちゃショー2012”独断と偏見で選ぶ絶妙玩具10
毎月、旬な玩具を紹介する「電気玩具箱」を担当している益子です。
というわけで、“東京おもちゃショー2012”へ行ってきました。
6月14日~17日(一般公開は16日~17日)に東京ビッグサイトで開催されている日本最大の玩具の祭典。
膨大な数の新製品が展示されている中から、絶妙な面白さを持っていた製品をご紹介します。
絶大な人気を誇るあの手が伸びる海賊のキャラクター玩具や、スーパーフォルムとギミックで超合金化されたあのロボットといった王道な玩具は、本誌『デジモノステーション』で紹介する機会があると思うのでここでは紹介しません。
斬新、異色、変化球、ニヤリ、そんな言葉が当てはまるアイテムをセレクトしました。
絶叫!おばけ屋敷ゲーム
バンダイ/メーカー希望小売価格:3780円/7月発売予定
まずは一番マトモなものから。
昔発売された人気ボードゲームが、スマホのアプリと連動して復活。
絵や音、タッチ識別チップを使用したおばけとのバトルといった数々のスマホアプリならではのイベントが用意された、「スマホ×玩具融合元年」(勝手に命名)の代表的玩具。
6月25日発売の『デジモノステーション』玩具紹介ページでも紹介している注目作です。
この製品を手がけたのは、大ヒットした異色玩具(失礼)『∞プチプチ』を作ったバンダイの名物社員、というのも付け加えておきます。
チャックック
タカラトミー/メーカー希望小売価格:2499円/11月発売予定
一見するとかわいいぬいぐるみ。
音声内蔵がウリなのですが、チャックになっている口を閉じ開きするとしゃべりだすという変化球具合。
閉じと開きだけでなく、「半開き」でもリアクションが。
開発の方はチャックの触感が好きなのでしょう。
いや、その触感はみんな好きです(極論)。ビバ、YKK。
そんな嗜好に特化して製品化にこぎつけた発想力と行動力がすばらしいと思います。
ケロミン(動画内左)
トゥロッシュ/メーカー希望小売価格:4万9875円/発売中
コケロミン(動画内右)
トゥロッシュ/メーカー希望小売価格:9980円/発売中
こちらもしゃべるぬいぐるみ。
いや、ぬいぐるみ型電子楽器です。
ぬいぐるみに手を入れて、口の開け方によって音の高さを変え、電子音を奏でることができます。
上記の動画を見ていただきたいのですが、うーむ、なんだかかわいい。
カエルのデザインがあまりデフォルメされてないところも刺さります。
メーカーの方のよると、この秋に米・ボストンで開催される“イグ・ノーベル賞”の授賞式で、このケロミンでの演奏が決まっているそうです。
『ケロミン』は数年前から発売されているようですが、今年、ブレイクの予感が……。
藤子・F・不二雄キャラクターズ
パスケース 勉三さん
タカラトミーアーツ/メーカー希望小売価格:1300円/7月発売予定
そして、これもぬいぐるみ……ではなく、パスケースです。
しかも、べ……勉三さん(from キテレツ大百科)。
もちろん、コロ助やパーマンといった王道のキャラクターもパスケースとなっているのですが、なぜ勉三さん……。
いや、このチョイスにとてもシビれています。
もし駅の改札口でこれをかざしている男子がいたらスグ友達になれそうだし、女子だったら運命の恋を感じることでしょう。
藤子・F・不二雄キャラクターズ
なっちゃおブランケット パーマン1号
タカラトミーアーツ/メーカー希望小売価格:3045円/10月発売予定
藤子・F・不二雄ものではこんなものもありました。
パーマン1号のかぶれるブランケット。
これを身に付けている子供がいたらかわいくてたまらないですし、女子だったら運命の……(以下略)。パワッチ!
車両内装模型 24系25形寝台客車
トミーテック/価格未定/発売日未定
変化球的といいましょうか、スーパーマニアックといいましょうか。
鉄道マニアも納得のクオリティでおなじみの「トミーテック」のブースにひっそりと、だけど力強く展示されていたこの製品。
自分は鉄分が低いので「欲しい!」とはならなかったのですが、その筋の人には即買いアイテムであることはよくわかります。
正式発売が決まったら記事で紹介してみたいのですが、編集会議で編集長の同意を得られるか自信がありません。
地獄パズル 純白地獄
地獄パズル 暗黒地獄
ビバリー/メーカー希望小売価格:各1890円/7月発売予定
もうひとつスーパーマニアックなアイテムを。
パズルです。
しかも無地。
パズル界に詳しくないのですが、これは相当な難易度がゆえにパズルファンにとっては心踊るのものなのでしょう。
先日見た『大改造!!劇的ビフォーアフター』に、パズルが趣味のおばあちゃんが出ていて、パズルに集中にすると夜更かししちゃうというエピソードがあったのですが、そのおばあちゃんにこのパズルを与えてしまったら、まさにタイトルの通り……(以下略)。
チロルジャン
メガハウス/メーカー希望小売価格:3465円/9月発売予定
変わり種なパーティーゲームもありました。
中がわからない箱からチロルチョコを取り出して、『ドンジャラ』的に組み合わせて役を作っていきます。
お菓子の定番となったチロルチョコゆえに、大人も子供も楽しめます。
バレンタインでもらった義理チョコの数々を使うにはもってこいでしょう。
爆爆バルーン
ハピネット/メーカー希望小売価格:1764円/8月発売予定
今回見たパーティーゲームの中で、個人的に、かつ地味に心に響いたのがこちら。
風船にメモリの付いた9本のスティックが刺さっており、順番にサイコロを振って出た目の数だけ風船に押し込んでいく。
単純なルールなのですが、風船がリアルに破裂するので盛り上がること間違いなし。
こういった単純だけど誰も思いつかないことを製品化していく玩具メーカー開発者のクリエイティビティがとても好きです。
おかしなポッキー くるくるデコパーティー
タカラトミーアーツメーカー希望小売価格:1890円/12月発売予定
玩具メーカー開発者特有のクリエイティビティといえばこの製品も。
超定番お菓子・ポッキーをペンチョコでデコレート。
既存の食材にちょい足ししてさらなる価値を生み出すのが流行りですが、玩具的な演出で女の子の「デコ欲」と「創作意欲」を巧みに刺激しています。
この製品を企画した人(女性)は、『スマート飯』という、固定概念を絶妙に逸脱したアイテムも作っています(9月発売予定)。
展示会の度に変なアイテムをデモンストレーションしていて、毎回楽しみにしています。
今、タカラトミーアーツには、いずれ大ヒットアイテムを作り出す天才がいるのです。
以上。
幼い頃に父親に連れてってもらった“東京おもちゃショー”。
どこでどうなってこんな絶妙玩具が好きになったのか自分でもわかりませんが、膨大な数の玩具に囲まれるのはいくつになっても幸せなんだなと感じさせてくれるイベントでした。